-北の里山の会・有明の森ニュースレター-

Vol.1-1

              2000,10,22

■フィールドの第1歩、始まる■

 北の里山の会が発足して約半年が経ちました。

 この間、定例会などでこれからどうしようかと話し合ってきました。札幌市緑の保全課からも、有明の森・常盤の森・西野の森などの情報をいただき、幹事数人で現地にも行ってみました。そしてその後7月23日には会員を募って現地見学に。9月の例会では西野の森と有明の森、それぞれに参加したい人をグループ分けし、これからの活動の方向性を話し合いました。

 西野の森は、これまでもフィールドで活動してきたフォレスターズクラブと連携しながらいろいろと進めていくことになりました。すぐに何か里山への働きかけをするのではなく、現状をよく知った上で、いろいろな話し合いやワークショップのような活動を続けながらこれからの方向性を考えていこうということになりました。

 一方有明の森の方は,その森がこれまで奥泉さんという方の所有する森で昨年札幌市に寄付されたという経緯があり、これまで一般市民がそこで森とふれあうという機会はなく、私たちが初めて森とふれあう機会をつくるグループということになりました。この森にかかわろうとするグループでは、早く何かをやってみたいということになりました。そこで今日10月22日、森に最初の一歩を記すことになったということです。

===今日の活動=========================

■どんな森?■

 今日は、有明の森の範囲はどこまでなのか、おおよそどんな状態なのか、というようなことを知るために、まず地図を見ながら境界と思われるあたりを歩きました。

■どこにあるの?■

 有明の森は、札幌市の南東部、厚別川沿いの支笏湖軽石流堆積物がつくった台地の西向き斜面にあります。札幌やその周辺に住んでいる人にとっては里塚霊園の西側にある斜面といったほうがわかりやすいでしょうか。

■森のようす■

 正確な数値はまだ聞いていませんが、約5haほどの広さです。平坦な場所は少なく、森の下部斜面は僅かな距離ですが30°を越える急斜面となっています。

 ざっと見た感じでは約1/3がカラマツ林、1/3が比較的若い広葉樹の二次林、そして1/3が80年生程度の広葉樹林です。広葉樹林の構成種はミズナラ・コナラ・ヤマモミジ・イタヤカエデ・ハリギリ・ホオノキ・オオバボダイジュなどです。林床はチシマザサやクマイザサに覆われていますが、比較的密度は低く、歩きやすいところが多かったように思います。また林床には、ナニワズが見られたり、コケイランが見られたりと、春にはいろいろな花が咲くのではと思いました。来春が楽しみです。

 カラマツ林は40数年生とのことですが、間伐が行き届かなかったせいか比較的細いものが多くなっています。立ち枯れしているものも結構見られました。下層にはナナカマド・ハリギリなどのように鳥が種を運んでくれる樹種の幼木がたくさん生えており、きっと多くの鳥たちも観察できるのだろうと思います。

■どんな作業から?■

 今日は道づくりと広場づくりをしました。広場は、斜面上部の比較的平坦で、木もあまり混み合っていないような場所を選びササを刈りました。10m×10mほどの広さです。ここを当面の活動拠点にしていくつもりです。

 道づくりは、「有明おくいずみ都市環境林」の標柱から広場までと、広場から次に手を入れようと考えている比較的若い広葉樹林まで、約70〜80m程度です。ササを刈って、邪魔になる細い木々を伐って、踏み分け道程度の道をつけました。約1時間ほどの作業でしたが、12人もいると結構早いものです。

●今日の参加者:大人13名 こども(3歳)1名

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■次回の予告■

 11月26日(第4日曜日)です。

 次回からは、若い広葉樹林の整理伐をしたいと思っています。立ち枯れの木や上木に被圧されて成長が望めないような木を中心に切っていきます。

 お昼にはバーベキューでもやりたいと思っています。次回もぜひご参加下さい。詳細は企画がはっきりしたらお知らせします。


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