■北の里山Report■
No.3-1----02/12/25
森あそび入門
北の里山の会(森のハーモニスト)
濱田智子

第1回 春の森へ行こう!!
 当別近郊の森には、4月中句まで雪が残っています。この時期ならではの旬の味を楽しみに、春の森に出かけてみませんか?
 春の森は、堅く締まった雪のおかげて、普段ならササに阻まれて立ち入ることのできない場所へも自由に入っていくことができます。
 遠くから眺めるだけだった木々に会いに行ったり、雪上の足跡をたどり、動物たちの糞や食べ痕を見つけるのもおもしろい体験です。
 そうした観察型の楽しみ方もいいけれど、春の森をダイレクトに味わう方法があります。

木から溢れる天然水
 冬季問、木々はほとんど眠った状態ですが、春の訪れと具に一斉に芽を吹く準備を始めます。この時刻、カエデやカンパの木に傷を付けると樹液が溢れ出します。
 この樹液こそ、大地の恵みをたっぷり含んだ天然のミネラル水なのです。

手作リのシロップ
 
カナダ産メイプルシロップは、サトウカエデの樹液を濃縮したものですが、北海道のイタヤカエデも同じ仲間と知り、樹液を採取してみたことがありまず。
 樹皮にV字型の傷を付け、滴り落ちる樹液は布を伝わらせて瓶に隼めました。
 それを煮詰めると2リットルほどの樹液から100ccくらいの飴色のシロップができました。野性昧あふれる力強い甘さが印象的で、小瓶に移した後の鍋底を、子供たちがが「甘いね、甘いね」と喜んでなめていたのを思い出します。

シラカバ樹液を飲んでみよう
 当別に住んで2年目の春を迎える今年は、シラカバ樹液に挑戦しようと思っています。
 シラカバは当別町の町の本で、町内の森のいたるところに生えています。樹液の成分がカエデと異なるので、シロップには向きませんが、湧出量が多く、そのまま飲むにはオススメです。
 日本で樹液を飲む習慣はありませんが、北欧やロシア、中国では飲まれているようですし、北海道のアイヌが樹液を利用していたという記録が残っているそうです。
 ほんのり柔らかな甘みは、それでご飯を炊くと美昧しいとか?
 樹液は今時期だけの旬の恵み。木が葉を出す頃にはほとんど採れなくなります。今年はぜひ近郊の森へ出かけ、森の雪解け水が育んだ滋養豊かなミネラル水、樹液を昧わってみてはいかがでしょう?

 ただし、木に傷を付けてしまうので、山主さんの了解を得ることを忘れずに!

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第2回森に遊び場を作ろう!