構造
2列目同様のガスダンパーアシストによるメカニカルな脚になっており、イメージとしては4本足の動物が立ち上がったり伏せたりするような動作をする。伏せた状態で着脱が可能となる。また、2列目のようにバックレストは前方にたたむことができるが、シート後端を跳ね上げ、アップライトすることはできない。
サイズ
座面サイズはやや小さめ。メルセデスとしては、大柄な西洋人の大人に対しての十分な座面サイズを確保できなかったためか、このシートに対して、40kgくらいまでの子供用だとしている。しかし、左右独立のシート構成に加えアームレストまで装備されているため、ホンダのモビリオのようなクラスの3列目より、よほど快適と思われる。このアナウンスを逆手にとって、「メルセデスは子供用にこれほどのシートをわざわざ用意している」と説明して知人を驚かせるのも一興。
クッション
前列より小ぶりなためか、クッションはそれらより凹凸が深く、とてもリッチに見える。また、クッション材は国産車などに用いられる廃ウレタン再生品ではなく硬さの異なる複数のウレタンを重ねてある模様。
添付品
添付品として、座高を10cmほどかさ上げするための学童専用クッションが付属するため、子供がチャイルドシートを卒業したら学童シート等を購入する必要は無い。レザー仕様を選択した場合は、ちゃんとこの部分もレザー仕様となる。また、子供が本体側シートの座面を靴で汚してしまわぬように、フェルトの保護マットが取り付けられている。
乗降
3列目を1脚のみ使用する場合は、リアハッチからの乗降が楽。
2脚使用するときは2列目をアップライトしてスライドドアより乗降する。2列目シートには3列目からアップライト操作可能なストラップが用意されている。この場合、トノカバーユニットを付けたままだと乗降の妨げになる。
シートアレンジ例
■ウォークスルーモード
■スキー/スノボモード
■ピクニックモード
■大物積載モード
取り付け
まず、荷室のカーペットを指で探り、2列目同様のアンカーシャフトが埋まっているところを探し出す。見つかったら、シャフトに沿ってシャフトの長さ分カッターでカーペットに切れ込みを入れる。次にこの切れ込みの両端から前後に数センチ切り、切れ込みが"H"形になるようにする。"H"の縦線2本がカーペット奥に見えるフロア鉄板のエッジに一致していれば正解。アンカーは1脚あたり4箇所。
まずは、アンカーが埋まっている窪みに合わせて切り抜いていく。フロアパネルのエッジに沿って切ればよい。
切り抜いたそれぞれの穴を前後2穴でペアとして切りつないで、細長い長方形の切り口にする。カーペットは高密度のフェルトで、厚さも1センチ前後もあるので、定規を当て、カッターで切っていくと次第に刃がカーペットに挟み込まれて動かせなくなる。ここから先はカーペットをつまみあげるなどして切り口が開くようにしてやるなど、各自工夫を。
アンカーシャフトの周囲につめてあるウレタンブロックを取り出し、その下に見えるグロメットの頭をラジオペンチなどで引き抜いて、グロメット本体も取り外す。
アンカーカバーをはめ込み、外したグロメット再利用して固定すると完成。
シート前足をアンカーにかけ、前方へ向かって押し込む。すると後ろ足はアンカーにかみ合う位置に来るので、下方に向かって、しっかり押し込む。ストラップを引けば立ち上がり、バックレストを起こせば完了。