お米を食べる量

記録:平成19年10月9日
掲載:平成19年10月9日

チーム田力の高奥

 稲刈り時期を迎え、新米の購入を検討されている人も多いかと思いますが、そういった人達の参考になればと思い、かつて私がとりまとめした米消費量の調査結果について紹介したいと思います。
 この調査は、平成17年の3月頃から5月頃にかけて行いました。協力者をメールで募り、下記のようなエクセルの表に2週間に渡る米消費量を記録してもらいました。
 調査表には、その日の該当覧に当てはまるものに「杯数」を記入するだけの、いたって簡単な方法で行いましたが、それでも米平均消費量は1ヶ月当たり4.75kgとの結果となり、これは農林水産省の統計(4.77kg)とほぼ同じ結果でしたから、割と精度の良い調査だったと思います。



 で、この調査結果から、米の消費量について、下記に記してみます。

 まず、調査協力者ですが、先にも記したように、全員で9名で行いました。内訳は下記です。

 
男性4名(24〜68歳、平均年齢 40、平均体重 61kg)
 
女性5名(26〜56歳、平均年齢 37、平均体重 50kg)
 
全体9名(24〜68歳、平均年齢 38、平均体重 55kg)

 次に一ヶ月当たりの米消費量です。

 男性 5.3kg/月(63.2kg/年)
 
女性 4.3kg/月(50.9kg/年)
 
平均 4.8kg/月(57.1kg/年)

 男性、女性、だいたいこの程度の米消費量が標準だと思います。
 今度は外食を除いた米消費量です。これはそれぞれの生活形態によっても異なるので参考扱いとなりますが、おおよそ下記の結果となりました。

 
男性 4.0kg/月(米消費のうち外食率24%)
 
女性 3.7kg/月(米消費のうち外食率14%)
 
平均 3.8kg/月(米消費のうち外食率20%)

 新米を購入される場合には、だいたいこの外食を除いた米消費量がおおよその目安になると思います。

 ちなみに、日本の水田面積は2,607千haで、そのうち1,683千haが水稲作付け面積となります(総務省「日本の統計2005」より)。残りの水田は水稲を作付けしない、いわば「減反面積」となります。つまり、もともとは水稲を作付けするための水田の35%は水稲を作付けできないわけです。
 もっとも減反水田とは言え、そこには大豆や麦、その他作物も植えられており、日本の食料自給率の向上にも貢献しています。とは言っても、やっぱり水田には稲が良いと考える農家も多く、実際、地下水位が下がり難い水田で最も適した作物はやっばり水稲になります。
 また農家所得の貢献度合いについても、大豆や麦など稲以外の作物は各種嵩上げ金の補助を受けることで、かろうじて経営が成り立つわけで、先般、民主党が主張した農家所得補償政策についても、このあたりが鍵になってくるかと思います。
 考え方を変えれば、日本人が現在より1.6倍ほど米を消費すれば減反を行わずに済むし、また農家所得補償の考え方ももう少し変わってくるかと思います。
 しかしながら、天下国家のために食事を摂るわけにもいきませんから、これが日本の水田の現状ということでお茶を濁しますが、先の米消費調査では興味深い感想などもありました。
 それは、日本の米の消費量が落ち込んでいるのは、単にパンや麺類、肉類の消費割合が増えるなど食生活が多様化しただけではなく、車社会となり、日本人一人当たりのエネルギー消費量が減少していることも原因の一端にあるということです。
 ダイエットのため、できるだけ日常の生活で歩くように努めたサラリーマンの方は、毎日の食事が美味しくなったと感想を寄せていました。
 また、母乳で赤ちゃんを育てているお母さんの米消費量は、女性の平均米消費量よりも1.6倍もお米を食べていた結果が得られ、これも、なるほどと感じられます。
 ちなみに、この米消費調査には、私も参加していましたが、結果は他の男性の平均より2.3倍も米消費量が多く、データとして飛び抜けていたので棄却しております。
 当時の生活を思い出すと、この消費量は明らかに私の日常の消費エネルギーを上回っており、結果メタボ街道を突き進んでおりましたので、あまり米を食べ過ぎるのも考えものです。
 現在、私の体重は当時より5kg以上減少し、割とスリムな体型を維持しているのでありました。



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