自作アーシング再検討

自作アーシングについて

いま、密かに流行しているアーシング。オーディオの音質がよくなったり、加速性能などエンジン性能が向上したり、また燃費がよくなったりと、いろいろ朗報を聞きます。
グランディスメーリングリストでも、

2年ほど前にパワーアップコードなる名称で、エンジンブロックからアースするという超基本的なアーシング方法が話題になりました。
なにを隠そう私も、当時このコードを取り付け、気持ち加速がよくなったような気がしていました。

最近では自動車雑誌などで、基本的なアーシングの考え方と作業方法が解説されるようになり、また業者が積極的にアーシングをうたい文句にチューニングするほど人気のチューンアップ法になってきました。
このレポートでは、グランディスにおけるアーシング方法並びにアーシングとはいったい何なのかを簡単に説明したいと思います。

 なお当初は、アーシング実施による抵抗値の変化を測定し、数値的に検証を進めることで考えていましたが、現在測定方法などを検証中であり、データ収集が完了次第、またアップしたいと思います。

 

アーシングとは?

読んで字のごとく、アースすると言うことです。現在の自動車は、様々な回路が複雑に絡み合っており、ハーネス類も膨大な量になっています。経費削減ではないのでしょうが、そのあたりをシンプルにするためにボディーをマイナス側つまりアースとして使用し、これ配線類の少量化を実現しているようです。
いわばボディーを配線代わりに使用しているわけで、当然ながら抵抗値も大きくなり、経年劣化による錆などでさらに抵抗が大きくなるという悪循環に陥っています。
高級車や外国車では、これらボディーアースの強化があらかじめなされている(エンジンブロックからバッテリーへダイレクトに配線されていたり)もののあるようですが・・・

 アーシングはこのボディー側の電気的抵抗をさけるため、特に要領の大きいところ(プラグなど)、電子制御系(インジェクター、スロットルなど)の誤作動を防ぐ必要があるところを重点的に、電気の流れをよくする作業を言います。
 人間で言えば、静脈を適正に配置し、より効率的な配電を促すものと考えればいいと思います。

 

グランディスの既存アースについて

 グランディスでは、調べてみた限り助手席側バッテリー付近に

1本、エンジンブロックとボディに1本、コードが設置されています。ほかにも各回路から何本かはきていると思いますが・・・・

 調べた限りでは、エンジンブロックから直接バッテリーのマイナス端子へアースされていませんでした。

今回、アーシングで強化したいと考えたのは以下のポイントです。

 

1)オルタネーター

 グラの中で唯一の発電場所。ここから直接バッテリーへ引くことにより、より効率的な充電ができるかな?

2)インジェクター

 燃料噴射装置といえば、直接燃焼に関わる部分なのでエラーが出ないように、安定した電力供給をしたい。

3)左右ストラットタワー

 雑誌などのアーシングレポートなどで、ここから取ることを推奨していたので。特に助手席側にはインジェクタードライバーがあったので、そこからへの電源供給安定を考えました。

4)エンジンブロック

 プラグ

4本から取りたいと思いましたが、ダイレクトイグニッションであるため、そこまでこだわらなくてもいいかなと思い、プラグ付近から以前取り付けたコード以外に1本引くことにしました。

5)ボディーアース

 エンジンブロックからボディーにつながれている配線、左右のボディーアース端子の合計

3本に取り付けることにしました。

 

以上の

8カ所のポイントから配線を回り、アース強化を図ることにしました。ちなみにこれだけの配線を1点に纏めてバッテリー端子に固定するのは結構面倒です。
今回は、社外品のターミナルアダプター(別付け配線をボルトで固定するタイプ。結構拡張性があり便利)を用い、バッテリー側の配線を見栄えよくしてみようと思います。

 

実作業に当たって

アーシングで用意する材料及び工具類は以下の通りです。

アーシング用
コード

 

 オーディオ用のグランドアースコードを用いるのが、配線の抵抗などからみても有利なのでしょうが、600円〜1,000円/mもする高価なコードのため、今回は一般電気材料の配線(直径8mm程度で十分です)を使用しました。10mで約2,000円(耐熱)のものを購入、エンジンルームのドレスアップにこだわるなら、黄色や赤色のコードを使用するといいでしょう。ちなみに今回の作業ではちょうど使い切る量でした。

ターミナル端子

 配線を圧着で固定する端子。圧着側の直径は配線にあわせて8㎜、端子側の直径は5㎜もしくは8㎜でいいでしょう。一部8㎜でないと固定できない部分があったので8㎜のものを購入してもいいでしょう。電気材料を販売しているお店で20個入り500円程度でしたので、私は両方を購入しましたが。
 またバッテリー側に使用する端子には、数本の配線を
1点に集約するため圧着側の直径15㎜〜20㎜、ボルト穴10mmのものを3,4個用意しておきます。

絶縁材料

 ビニールテープでいいでしょう。プラス配線ではないのでそれほど神経質にならなくていいですが、見栄えとコードが抜けないようにターミナル端子とコードを固定するために使用します。

工具類

 今回は扱う部材が大きいため、自動車配線に使用する一般の電工ペンチでは対応し切れません。圧着などでは通常の電設工事用の電工ペンチがあると便利ですが 、ふつうのペンチでも十分圧着できるのでご安心を。(ちょっと力仕事になりますが)
 あと、配線被覆を剥くためのカッター、本当にアーシングできているか(配線が死んでいないか)しらべるのに、私は簡易テスターを使用しました。あと配線を固定するタイラップバンドもあると便利です。

以上のアーシング用材料は、すべて電気材料店でそろいます。私の場合、トータルで

4,000円前後でした。必要分だけ購入すればもう少しやすくなると思います。

 では、用意ができましたので、アーシング作業に入りたいと思います。

 

 


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