麻植(おえ)を惜しむ

               相原 雄二

 平成16年10月1日吉野川市が誕生した。徳島県内のトップを切って,鴨島,川島,山川,美郷の「麻植郡」四町村が合併し,新市「吉野川市」という名となったが,一言。というより「麻植(おえ)」という地名の由来のことです。
 現在28代当主,三木信夫氏は阿波忌部氏直系としての忌部氏であって,上古以来歴代の践祚(せんそ)大嘗祭(だいじょうさい)に御衣御殿人として麁服(あらたえ)を貢進(こうしん)して朝廷と深いつながりを持っていた。その忌部氏の歴史書というか,民族学の「古語拾遺」の中に書かれる
「大嘗の年に当たりて木綿・麻布及種種の物を貢る。所以に,郡の名を麻植と為る縁なり…。」麻(あさ)を殖(う)える郡(ぐん)の麻植郡という歴史ある祭りごとをしていることに由来する地名が,この阿波国から無くなることを恥じます。今後も新市が続いて誕生するとは思うが軽々に歴史と伝統文化を学ばず名を付けることだけは避けたいものです。
 麻植という地名は日本国を考えた上でも意味ある場所であり,名であるのですから…。

 計るだけダイエットのすすめ 2

              芝山 靖二

 前回,「計るだけダイエット」に今凝っている話を書かしてもらったが,いくらスバラシー「計るだけダイエット」でも計っているだけではダイエットはできません。
 計ることによって,折れ線グラフが右方下がりになる楽しさから,夜8時すぎの夜食を自分からやめたり,毎日ウォーキングに出かけたりするのである。とは言っても私の様な意志の弱い,飽き性の者はなかなか続きません。
 そこで現代の文明の力にも後押しをしてもらう事を考えました。健康産業に非常に力を入れている会社に「オムロン」と言う会社があります。そこの体組成計(体重,体脂肪,筋肉率。内臓脂肪,体年齢,基礎代謝,等が分かる)と次世代型歩数計を買いまして,毎日のウォーキングのデータを歩数計で取り,それによって変わってくる体のデータを体組成計で取り,二つの器具のデータをパソコンで「オムロン」のホームページ(会費は3ヶ月1000円ほど)に送ります。そうすると,専門家の指導を受けたり,会員中のランキングが分かったりと,歩きたくなる情報を次々と送ってきます。又,私は今ホームページ上で日本縦断の旅にも出ています。
 「継続は力なり」と言う言葉があります。なかなか良いと分かっていても続かないのが人の常です。
 さてこの現代の文明の力は,この飽き性の私をどこまでつなぎとめることができるでしょうか?

カミとトウヒ 2

               田上 守

 シャンプーをした後,抜けている髪の毛を見たことがありますか。ヒフに隠れていた部分のあったことが分かります。隠れている部分が,毛根部分,外に見えている部分を毛幹部分と呼びます。その構造は,それぞれ違っています。
 その構造についてはまた書きます。

 ヘアーサロン タガミ

 北 京 訪問記 - その2 眠れぬ夜 -

               藤井 久美子

 ホテルは,北京駅の真向かいであった。チェックインをすませると,部屋に荷物を置き行動開始。知り合いが2年前,美容室を北京に出店したので,ホテルよりタクシーに乗って訪ねていった。北京雑技団の建物の前にあり,瀟洒な店構えで,日本人スタッフ3名,中国人9名,通訳1名で営業していた。10月には天津にも出店を計画という。(経済には国境がない)
 その店のスタッフにお勧めスポットを聞くと「王府井(わんふちん)」というので早速,行ってみた。大きなデパートがあり入ったらお客さんは少なく,商品構成もまだまだであった。通りにはケンタッキー,マクドナルド,スターバックスありで歩行者天国。一人っ子政策のせいか母とティーンエージャーの娘が手をつないで友達みたいに歩いていた。日本ではあまり見ない風景である。夕方になったのでホテルに帰ろうと思い,並んでいるタクシーにホテルの地図を見せた。運転手が首を横に振り,後ろの車を指差す,その次も,その次も,そしてとうとう最後の車が指差した先はなんと三輪自転車。しかたがない。三輪自転車の後ろの乗った。信号のない大通りを車の間を縫って三輪自転車は行く。歩行者も平気で飛び出してくる。だいたい車線がないのである。随分スリルを味あわせてもらってホテルに着いた。料金は50元と言う。行きのタクシーが15元なのに,ふっかけられたと思い,ホテルのドアマンに事情を話し,交渉してもらったら、20元になった。後で考えると日本にも観光地なんかによくいる人力車の観光値段だったのかと納得した。ホテルの8階の部屋からは北京駅がよく見えた。中国建築様式の屋根をデザインに取り入れ威風堂々として,駅前広場も運動場が三つ,四つ取れそうな広さである。そこにテントが50ほど立ち並んで,深夜まで飲食業をやっている。その広場を横切り,駅のキオスクっぽい店に入った。商品数は少ない。横の道路は工事中で,掘り返してやたら埃っぽい,ドリルの音が止んだのは深夜12時だった。