ネイティブアメリカンと共に 2

              蜂谷 やす子

 次男ヒロ(15才)をアメリカインディアンの元へ旅立たせたお話しの続きです。
 息子がたくさん写してきた写真は何と同行の若いきれいな女性二人の写真が大半。
 さすが思春期真っ最中。母はガックリ。
 遠い昔,先祖が同じだったという何かを求めた期待のものでしたのに。
 一緒に行ったメンバーに頼み込んでアルバムをめくりました。
 ある,ある。様々な衣裳のインディアンの男女。
 ん? でも何か違う……。何だろう,この違和感は? ウーン? そうだ,インディアン特有の精悍さがない。みなさんデップリとにこやかに,まるで現在の私のよう(10年前はスマートでした)。いや顔までそっくりの方もおられる。
 イヤー,これこそ同じモンゴリアンの証拠。じゃなくなんでですかと考える程に昔ながらの言葉を捨て,習慣を失い,暮らし方,食べ物すべて征服者に合わせた結果なのだと気がつきました。
 そうせざるを得ない,苦しい歴史の流れの果てなのです。16世紀迄は大和言葉を遣っていたとか……。残っている単語も言葉もその意味や起源を知っている人は,非常に少ない。地名や部族の名としてはあるらしい。
 ちなみにナバホではアッチ(遠く)コッチ(近く)。あなたはナンジ(汝)。イシは石だとか……。
 では又。

クマ騒動と地球温暖化

               南谷 幸久

 最近新聞テレビで,全国各地にクマが出没し,危害を加えているとのニースが,毎日のように報道されています。
 特に日本海側の,秋田,石川,福井県を初め17県に及んでおり,68人が襲われ1人死亡,28人もの怪我人が出ています。福井県の勝山町では人里に度々,クマが出没するようになり,学校では全生徒が集団で下校しており,一般の人も鈴を付けて警戒しているようです。元来人間に対して臆病なクマが人を恐れなくなり,人里に出没するようになったのは,地球温暖化による異常気象や,記録的な夏の猛暑,台風の被害きくい虫の大発生により,水ならやどんぐりの木が70パーセントも枯れており,どんぐりの実が少なくなり,クマの餌不足が大きな原因といわれています。クマ対策として,射殺したり,捕獲したクマを別の山へ逃がしていますが,又人里に下りてくること多く,根本的な解決になっておりません。
 クマ出没に地球温暖化が関係あるとすれば,先進国,発展途上国を問わず一致協力して,二酸化炭素削減に取り組まないと,異常気象による,食糧危機や森林の枯渇そして海水面の上昇により,世界の観光地モルデイブ共和国のように100年後には水没するといわれている国もあります。このように考えるとクマ騒動は地球上の生態系,環境問題として,捉えないと解決しないと思うは私だけでしょうか?

ワタシノアート

                橋本 節子

 もう書けたか!
と私の顔を見ると「阿波風」編集員が・・・,
「ハヨー!原稿出せ。さっさと書けぇ。すぐに書け」とサラ金の如く催促して,とても困っていました。
 「そうそうたる顔ぶれの中へ,私のようなものが・・・・・書けません。」といいました。
「そんな人と張り合おうと思っているのか,身の程知らずやなぁ〜」
 と切り替えされました。
 それまで,天の岩戸に逃げ隠っていましたが,よぉ〜く考えてみると,人間,自分が生きている足跡を残すって大事なことだと気づきました。
 だって,私は,ワタシノアシアトを一番に探しているのですもの・・・・。

伝統文化の継承

               近藤 隆二

 21世紀は心の時代と言われていますが,日本は特に昭和40年代の高度成長期より物質的に恵まれて科学技術も進歩して参りましたが,家族の崩壊,青少年非行の低年齢化,少年の凶悪犯罪,殊に尊親族殺人,子供同士のいじめだけでなく,大人同士でのいじめ,老人ホームでもいじめがあるそうです。物には恵まれて心で亡ぶと言われていますが,現在心が病んでいて,神経科・精神科・心療内科等に通って治療を受けている患者が増えているそうです。
 廣池学園の理事長,廣池幹堂先生は,「今こそ日本の良き伝統文化を継承して良い心の習慣を身に付けて生きがいや希望のある人生を送りましょう」といつも教えて頂いております。「歴史教育で魂の再生を,道徳教育で心を育てよう」とも教訓してくれています。
 戦前では大家族制で4世代5世代が一緒に住み,祖父母・曽祖父母と生活し,色々な人生の知恵を学びました。修身教育,教育勅語などで心や身を修め,四季折々の行事などで情操豊かな青少年期を過ごし,親孝行の教育も施されて一本心が通っていました。その良き伝統や文化,歴史を学んで心豊かな生活を取り戻して行きましょう。