そんなこと聞くなよ・・・

               広永 敏巳

 「うわー。大きい人。身長なんぼあるんえ?」
 それを聞いてどうするの。
 実は私193cmあります。おそらく聞かれる方にはなんの悪気もないのはよくわかっております。しかし,日常茶飯事聞かれる私には,あまりいい気がしないものなのです。
(おまえがひねくれているからだと言われればそれまでなのですが…)。では,
 「うわー。すごい人。体重なんぼあるんえ?」
 と聞いたらどうでしょう。同じことではないでしょうか。
 会った瞬間,「はっ!」と息をのんでビックリするのは仕方がない。絶世の美女を見たときも息をのみますからね。
 でも,口に出して聞くこたあない。
 「ちょっと待て 口に出す前 その言葉」
 (お粗末!)

吉野川市誕生

               広告写真業・幸田 青滋

写真「川島町岩の鼻にて」

 吉野川市が誕生しました。同時に麻植郡の名が消えました。オリックスとバッファローズがくっついてオリックスバッファローズになるそうです。消すと何処からか文句が出そうなので両方つないだだけぇ〜みたいなぁ〜。
 私の卒業した高校の校章は麻の葉をモチーフにしたデザインでした。校歌も「麻のようにすくすくと」の1節を覚えています。
 私は父から麻植はかなり古くからあった地名だと聞いていただけに少し残念です。
 歴史を尊びながら命名する事の大切さ。対照的に歴史(過去)を捨てた意気込みの命名。阿波を語り続ける使命がまた一つ生まれました。

阿波風に寄せて〜

冬のソナタに見る人とのふれあい

               兎洞 正和

 阿波風を紹介していただき、様々な方々の意見を読みました。何ともいえないすがすがしさを感じました。純粋な気持ち,素直な気持ち,相手を思いやる気持ち…全てが私の心を和ませてくれました。冬のソナタで感じたもの、それは純粋さ,素直さ,相手に対する思いやりです。死んだチュンサンを純粋に10年間も思い続けたユジン。記憶を取り戻し、ユジンへの一途な想いを自らの死という現実の中でもう1人の友人にユジンの幸せを託したチュンサン。そんなチュンサンの気持ちを理解してユジンとチュンサンの幸せを祈ったサンヒョク。心の葛藤の中で最後は女性として2人の幸せを見守ったチェリン。そんな純粋さ,素直さ,相手に対する思いやり。そして刹那さ。それらの気持ちを自らの体験を通して再び思い出した方も多いと思います。
 素直な気持ち,純粋な気持ち,人を愛する気持ち。それらは何歳になっても持ち続けて行きたいと思います。
 阿波風に寄せて〜人とのふれあいを大切にしてゆきたいですね。大分・中津の空から見守りたいと思います。

阿波は素晴らしい文化の国

   日本経済新聞 徳島支局長 鈴木 康浩

 徳島に来て1年半がたちました。来てすぐに石鎚山と四国一周したのですが,四国の山の深さには感激しました。
 「分け入っても山〜〜」
標高2千mに満たない山々ですが,とにかく深い。しかも,こんなところに人家が…と絶句するような山奥,急斜面に人が住んでいるのです。そして,そこには農村舞台が…。
 はっきり言って浄瑠璃なんて,まったく興味ありませんでした。それが,初めて聞いたとき自然に涙が出てしまったのです。
 一体何だろう,なぜだろう
 この思いで,これからも徳島での仕事,生活に励もうと思います。
 阿波は素晴らしい文化を持った国です。