京都議定書 南谷 幸久
2月16日地球温暖化防止のための約束である京都議定書が発効することになった。昨年は世界の各地で異常気象による被害が報告され,日本においても次々と台風が襲来し,大きな被害が相次ぎその度に異常気象が取りざたされてきました。この異常気象は温暖化によって南方の海水温度が上がったことが原因と言われています。今環境問題は人類最大の脅威になっているのです。このままだと温暖化はさらに進み,あと50年で地球の気温は6度も上昇するといわれている。温暖化によって最初に被害を受けるのは,発展途上国の“ツバル”とか“モルデイブ”などの,南方の美しい島国です。この島国では海面上昇によって,国自体の存在が脅かされているのです。 |
縄文人と北米大陸の足跡 蜂谷 やす子
以前から,陸路ベーリング海峡を横断してアメリカ大陸へ渡ったアジア人は知られていることです。北極のイヌイット(エスキモー)の先祖もそうだとか。 |
『ディペート』刊行物を読んで気に止めた事
魁生 順一 ディペートとは,一つのテーマを設定し,肯定側と否定側に分かれ,一定のルールに従って行う討論を云う。これは,もともと欧米で生まれ,やっと近年になって,日本の教育現場にも普及してきたものです。「討論」と云っても,支離滅裂であろうが,相手を口数で上回ればそれで良いかのような,よくある低級な風潮とは,全く次元が異なるものだ。何より大事な事は「問う力」である。まず,与えられたテーマを吟味し,何処に問題があるか? 自分達で見つけねばならない。そして互いの討論を通し,問題の核心に迫り,より勝れた解決法を見つけていく「創造的議論」がディペートなのである。故にディペートでは,「自分の意見」を主張するのは勿論だが,「相手の意見」をしっかりと聞く事が重要だ。相手の話を正確に理解し,噛み合った反論が出来なければならない。一つの論題に対し,肯定・否定の両意見を用意する事も特色だ。両方の立場で物を考えるから,自分と異なる意見でも,論理的に正しければ,それを受け入れ,相違点を認め合う,格好の訓練になる。それは,まさに国際人の必須条件と云っても良いだろう。多くの識者が賛同する理由も,此処にある。ともあれ,これまで日本の指導者層には,欧米諸国に比べ,創造的議論の素養が極めて乏しかった。しかし,それでは,最早世界で通用しない時代となった。ディペートで,特に重要な事は,自分達の主張を裏づける「正しい根拠」を示さなければならないと云う点である。正しい知識と事実の積重ねの上にのみ,説得力のある議論が作られる。そこに,軽薄な噂やでっちあげの嘘が入り込む余地は,全く無い。ディペートを始めた,一人の英才の学生が語っていたそうだ。「ニュースを見て『何故だろう?』と考える癖がつきました」と。マスコミの一方的な情報等に流されず,「何故?」「どうして?」と,自分の頭で考え,自分の手で一つ一つ事実を調べ上げ,真実へ真実へと肉迫していく。実はこうして一人一人が真実を見極める頭脳を鍛え上げていく事こそ,民主主義の土台となるのだ。これが,日本では,全然なされていなかった。悪意のデマや情報操作に粉動され行く,日本の精神風土を変革せねばならない。ディペートは,その原動力となるに違いない。思えば,狂気の戦争に就き進んだ軍国日本が,自ら破滅の坂を転げ落ちていったのも,煎じ詰めれば,大勢に順応するだけの「付和雷同」の人間を造り出した「教育の敗北」ではなかったのか。故に創価教育の父・牧口先生は,厳しく激怒しながら叫んだのだ。「悪人の敵になり得る勇者でなければ善人の友とはなり得ぬ」「教育者はあくまで善悪の判断者であり,其の実行勇者でなければならぬ」と。其の通りだ! 今の日本にあっても,正論と邪論を峻別する,確かな「目」を育む教育こそ,最も大事な要請なのである。「善悪」「正邪」を見極め,悪と闘い,正しき人生の生き方を勝ち取る為の学問である。徹して英知を磨く事だ。此れが,自らをも護り,庶民を守る力となり,正義と真実の人間を造るからだ! |
阿波の鳴門〈四〉 野口 一夫
以前,古事記は阿波という限られた地域,小さな型で物語を顕したと言いましたが,壮大な古事記物語を阿波を中心とした舞台で顕し,日本の型,世界の型としたと思われ,ここに読む人の誤解が生まれてきたと思われます。改めてこの点に注意して読んでほしいと思います。 |