笑って泣いて          橋本 節子

 節分の日,スミちゃんに会った。血圧が上がって,体調悪いと云う。インフルエンザかなとその時は思った。こちらも忙しいので「お大事にネ!」とポ〜ンと肩を叩いて別れた。
 そして3月に入って,明るい顔の彼女に会ったら,「橋本さん! お久し振り。あんたいつも忙しそうやけど,身体に気を付けてな!」「がんばってな!」と励ましてくれた。こんな姉がいたらいいのになと,ふっと思った。
 翌日,嬉しかったのでお店で話した。ところが,彼女は2〜3年前からアルツハイマーで,かなり進行しているらしい。聞いているうちに寒気がした。家事,仕事,洗濯,食事もまるで出来なくなり,何度も買い物に行ったりするらしい。日曜日,近くのお店が閉まるので,帰り道が全く分からなくなり,今日もうろうろしていたという。
 こんな彼女と庄町の仲間が,旅行に連れて行って最後の想い出を作るらしい。日頃も食事を作って交代で励ましてあげたりもしているらしい。4年くらい前は彼女が「一番最後までみんなの面倒を見てから死ぬけんな」とよく笑い話に云って,大笑いしていたのに,人間よく先の事は分かりませんね。

私達の似顔絵
         平 澄子

 出越恵子さんが,私達の写真を写して似顔絵を描いてくれました。
 徳島店に貼っているのですが,お客さまの反応はさまざまで,「すごく似ていますね」とか,「きれいに描きすぎじゃないですか」とか,「ぷっ」と笑われたり,とてもユニークな似顔絵です。
 遠慮がちに竹野内くんを描いてもらいました。余り似ていたので,びっくりしました。
 今度8月前半に鳴門店で展示をして下さる事になりました。楽しい似顔絵展になりそうです。

私たちは地球人     中山 昌男

縄文時代の人は,縄文人と呼び,
弥生時代の人は,弥生人と呼ぶ。
江戸時代のころは,薩摩人,土佐人という感覚で,日本人という意識はなかったそうです。
明治の始めに日本人という意識が,芽生えたようです。
今,現代では子供の持って帰ってくるプリントには,
地球市民として考え行動しようと,キャッチコピーが書かれてある。
私たちは日本人であり,アメリカ人,イラク人,イスラエル人でありながら,
地球人であるというのが,今の常識になっている。
世界の出来事が即,私達の生活に影響をあたえてくる,
ずいぶんと 地球が狭く なったもんだ。
いや,それとも,私達の意識が地球規模になったのか,
では,まだ見ぬ孫の時代には,二極の時代を昇華し融合和合して
宇宙の民として,私達は宇宙人であるという日もそう遠くないような気がする。
でもその前に,地球人として地球を大切にしよう。

運命は変えることができる  近藤 隆二

 中国の明の時代の大学者に袁了凡(えんりょうぼん)という人があります。わが国の足利時代の終わりから徳川二代将軍秀忠の頃まで生存し,豊臣秀吉が朝鮮を攻めた時は,明の援軍の参謀をつとめたといわれます。袁了凡は幼くして父を失い母に育てられました。青年時代に占師に出会っていろいろと予言をされ,それらがことごとく的中するのでもう自分の人生は定まっていると,宿命論的な人生観を持っていました。しかし,ある機会に仏教の高僧雲谷禅師に出会い善を積むことによって運命は変えられると教わり,発心して善行につとめた緒果,合格しないと言われた進士(高級役人)の試験に合格し,子供は出来ないと言われたのが男の子を授かり,53歳で死ぬと言われたのが74歳まで長命したのです。
 雲谷禅師は「運命はその人の善悪次第でどうにでもなり,一切の幸福を生む源泉は自分の心にあります。あなたが真心を尽くして善事を行い陰徳を積めば「易」に「善を積むの家には必ず余りの慶(よろこび)あり」と述べてあるように必ずあなたの運命は改まります。」