40をすぎてからの武道  北島 健司

 もともと体を動かすのは好きなのですが,あまり時間もなく,結婚してからは何もやってなかったのですが,最近合気道の稽古に通っています。テレビで格闘技とか見るのが好きなので,基本的に好きなんでしょうが,何せ仕事でくたびれて酒を飲むだけの日々,基礎体力の低下著しいのは自覚していたのですが,こんな私でもなんとか続けさせてもらえる懐の広い武道のようです。
 始めたばかりの私の印象では,まず稽古の雰囲気に愛と礼節があふれています。師範の先生をはじめ皆さんの人柄の素晴らしさが合気道の精神を物語っているように感じます。他者との勝敗を争う他の武道,スポーツとは異なり,あくまで自己を磨き高め上げる事が目的であり,すべての人が仲良くなり,究極的には宇宙と一つになる(宗教でいう解脱)事が目的であるとの事で,日本を代表する平和武道なのです(武という漢字は,もともとは矛を止める,争いをやめさせるという意味なのだそうです)。
 こうして書いちゃったから当分やめられませんね。

身体は未知なる宇宙   魁生 順一

 医学と健康をテーマにした本を読んだ。人体の標本があり,五感とよばれる感覚器官から末梢神経を通り,脳に伝えられる情報の早さは時速360kmを越えると云う。瞬間に物事を判断できるのも,こうした素早い働きによるのだろう。血管だけの図表も頁を割いている。全身に網の目のように張り巡らされた全ての血管を繋ぐと,其の長さは約10万kmと云う。地球の約2周半の距離にもなると云うから驚きだ。生命への畏敬の念と神秘さに包まれながら,思い起こしたのは,詩聖タゴールの言葉だった「今此の刹那にも,幾世代の生命の鼓動が,私の血の中に脈打っていると云う思いから,私の誇りは湧き起こる」。御聖訓には“眼は太陽や月のようであり,其の開閉は昼夜のようであり,血液一の流れは,目然界の大河のよう。此の身の一つ一つが,天地の姿に習っている”と。人間の生命は自然界と一体であり,決して小さな無力な存在では無い。法華経は人間の生命を七法(しっぽう)に飾られた「宝塔」と見る。其のように感じられない事が,現代の根本的無明(迷い)なのだ。社会に漂う無力感と絶望感を打ち破り,我が内なる無限の可能性を輝かせたい。

Thank you キュウリ  相原 雄二

 阿波風4月号で私の趣味の一つに家庭菜園があるというのを書きました。今回もお野菜のことですが,すごい発見をしたことをお知らせします。
 店舗兼住宅2階の踊り場の我が家に,少し大きめのプランターを置いてある。その中にキュウリの苗を3本植えました。最初植えた苗も小さく弱々しい苗が,今では2本が約90cm,1本が80cmと成長し,毎朝その伸びるのと,花,実が太るのが楽しみのひとつです。その成長で発見したのです。皆さんもキュウリを見ると茎から葉っぱと花,及び実のほか,もう一つ出てくるものがあります。茎が伸びるに従って,花が咲き実がなっても。折れたり,倒れたりしないようにしっかりささえる正式名が分かりませんが,小さい頃より「ヒゲ」と呼んでいるつるを,晴れた風が少し吹く朝,以前より立てていた支柱に,風に煽られながらも支柱より4〜5cm長く伸びたヒゲがその都度支柱に巻き付いて行く決定的瞬間を,この目で観察することができました。その瞬間,僅か5〜6分,長くみても10分まではかからずえんぴつほどの支柱を一周したのです。子供が何かを発見したごとく,私はすごい感動をおぼえ,心地よい時間でした。
 この世で生存している動植物で,それぞれの「役としての務め」を神より与えられ生かされているんだな〜あと「ヒゲ」さんより教えられた朝でした。たかがキュウリ,されどキュウリ。見るこの私がその現象より何を得るかが問われているようにも感じた朝でした。
 キュウリさん,ありがとう。

チャレンジャー達の笑顔を見て  森 悦光

 私は,株式の株を持っているわけではないのですが,頭のトレーニングとして株価を見ることが趣味の一つです。
 なぜその様な趣味があるかと申しますと,私の知人には「株,命」という方が,ちらり,ほらりとおいでになり,その方々が株について話をしている時は,皆様,とびっきりの上等な笑顔を見せてくれるものですから……。
 チャレンジャーにはなれない私のささやかなお付き合い。