阿波の風に吹かれて 竹本 真裕美

 7月30日,朝から徳島の神様たちに逢いに行く機会を作って頂けて有り難かったです。
 私は,福岡でバスガイドと添乗をしています。なぜか徳島のみなさまとの縁が8年くらい前からありました。
 その時は,徳島のみなさまの九州旅行のお手伝いで,霧島と指宿の2泊。私はそのツアーに11回ご一緒させて頂きました。そして翌年,もう一度私たちに逢いたいとお客様の声で,長崎と山口県湯本の2泊。その時も同じくらいご一緒させて頂き,2年目のバスの中では,たくさんの人たちに握手を求められ,ほんとうに嬉しかったですね。
 なぜか徳島には惹かれるものが,その時からありました。それが今回徳島の神様上一宮大粟神社に行き,はっきりわかりました。
 私の背後にいらっしゃる神様は伏見稲荷の狐らしく,つまり穀物の神様にお仕えしていたのですよね。その穀物の神様がここにいらっしゃったのです。大宣都比売神は私たちが生きていく上でかかせない五穀豊穣の神様です。なんだかやっとお会いできたという感じでした。
 四国には昔からたぬきはいるけど,狐はいないと言われていました。でも橋がかかった現在ではまた戻ることもできたわけです。私自身はお使いですから,この神様のことをこれからはもっといろんな人に伝えて行きたいものだと思いました。阿波の風に吹かれて,とっても心地よく,有り難い一日でした。

清荒神さん参り   南谷 幸久

 かまどの神様で知られる清荒神さんへお参りに行ってきました。
 30年前に一度お参りしたことがありますが,阪急電車の宝塚線清荒神駅で下車して,緩やかな坂道を登ってゆくと両側に飲食店土産物店,骨董品店等が軒を連ね多くの参拝客でにぎわっていたことをよく覚えている。
 今回はカーナビを買ったのでマイカーでいきました。中国自動車道,宝塚インターを下りて宝塚劇場前の交差点を約2キロメートル北へ走ると清荒神さんに着きました。
 駐車場に車を止めて約150メートル歩くと山門につきます。参道の両側には露天が並び,この日は月例祭で多くの参拝客でたいへんな賑わいであった。
 山門をくぐると正面に本堂があり大日如来像,左右に不動明王像と弘法大師,四天王像が祀られている。左側には拝殿がありそこには三宝荒神王,大聖歓喜天十一面観世音菩薩,他福徳を授ける諸神仏が祀られている。
 聖天さまは,仏教守護の神として祈れば,富貴を与え,病を除き,夫婦和合,子を授けると言われている。
拝殿の横でご祈祷の受付を済ませ御札をもらい,拝殿に参り左の坂道を通り本堂に向かいお参りを済まし,その前の一願地蔵尊に御水をかけてお参りをします。山門の近くに樹齢5百年と言う2本の大銀杏があり,その下で休んでいるとなんとなく俗界の煩悩を忘れ清浄な気持ちになり,身も心も洗われる思いを強く感じながら清荒神さんをあとにして帰路につきました。

「親の煩悩」      北島 健司

 我が家の小学一年生になる娘を,幼稚園の時から某大手楽器製造販売企業のピアノスクールに通わせています。年に何回か県内の生徒を集めての発表会やコンクールなどがあり,大勢の人の前で娘が演奏する姿を見ると,やはり親の涙腺を刺激するものがあります。
 レッスンが進むにつれ,当然内容も高度になっていくのですが,ここにきて一つ問題が発生しました。今後カリキュラムを続けていく過程において,発表会等で演奏する楽器と同じものが必要になってくるというんです。その楽器,エ○クトーン(この企業の商品名)の,スクールが推奨するモデルは,価格がなんと約70万円(!)なんです。このモデルはこれともうちょっと高い(!)カスタムの2種類しかなく,プロ仕様といった感じで,小室とかいう人もステージで使用しているようです。
 全国にスクールがあり,当然家で練習用の楽器の需要はあるはずで,基本的なタッチ(弾いた感じ)が同じで豪華な音色とか省いたモデルはないのか聞きましたがないそうです。楽器を始めた小学1年生からトッププロまで同じ楽器を使ってね,という事でしょうか。
 なんじゃこの商売は!・・・と思いましたが,結局買う運命なのでしょうか。

阿波踊り         森 悦光

 残暑お見舞い申し上げます。
 8月15日,阿波踊りの渦の中に一度は身を置かないと夏が終わらない私は,今年も家族と共に阿波踊り見物に徳島の町まで出かけました。
 今年は孫(一歳二ヶ月)を連れているので,人ごみを避け,適度に阿波踊りが見られて,よしこのが聞こえてくる私のとっておきの場所に息子夫婦を案内しました。
 さてさて,赤ちゃん連れのお母様にとっておきの穴場を教えましょう。食事をするなら千愁閣へ向かって下さいな。そして,そこの10階にあるレストランに入ります。十分に空いておりまして,落ち着いて食事をしながら徳島市役所前のさじきの踊りが一望できます。“よしこの”のリズムも赤ちゃんには大きすぎることもなく。孫の彩香(あやか)も,リズムにのり両手を挙げて,踊る様子をしております。
 帰りの列車待ちをする時間はヨンデンプラザの駐車場が無料さじきとなっていますので,都合が良いと思います。まばゆいばかりのライトの下で,来年は私も踊る阿呆(あほう)と化してみたい,アッと言わせるぐらいに上手に踊りたい……そうだ,どっかの連で練習を積もうと帰りの列車の中で思うのです。それが毎年思うのですが,実行できないのです。