阿波から伊予へ,分水嶺を歩く
尾野 益大 四国には,東端にあたる徳島市の最高峰中津峰山(七七三m)から西端の愛媛県の黒森山(一,一五四m)まで,瀬戸内海と太平洋を分ける四国分水嶺(れい)がある。この踏査計画に日本山岳会関西支部が挑戦している。八月二十七日まで三好市・高知県境の三嶺まで歩いた。日本山岳会の創立七十周年の記念事業として開かれており毎月,実施して来夏に完全踏査の予定。 |
外 面(ソトヅラ)と 内 面(ウチヅラ)
芝山 靖二 私は自分で外面が良く内面の悪い人間だと思います。内面の悪いのは身内に対して,他人意識が薄いからです。 |
オブラート 森山 義秀(二本棒)
という題ですが,子供のころお世話になった粉薬を包む薄い膜のはなしではありません。都合の悪い事を包み込んでしまう,日本人の心性(しんせい)のおはなし 日本中が注目した?ライトフライ級王者決定戦は,2月2日亀田興毅選手がタイトル獲得に成功した。亀田は,初回右フックを喰らってダウン。一瞬,マットに倒れ伏してしまった。ゴングに救われたものの,試合は終始押され気味。パンチは切れを欠いた。手数も相手が上回っていた。終盤11回,相手の腰にしがみつくクリンチで猛攻をしのいだ 満員の観衆が判定結果を待つ。咳払いさえはばかれる重い空気が会場を覆った。誰しもが「勝者ランダエタ」を頭に描いた静けさだった。アナウンスがその予想を覆した 「微妙な判定」。かかる折に起き上がるのがオブラートする言葉。成り行きの悪い箇所を覆い隠し,語らせない。この言葉には,対象から生気をとり,模糊を注入する力がある。是非を論ずることなくゴクリと嚥下してしまう 「暴力排除宣言の町」「地球にやさしい」「みなさまのNHK」料理を口にして「私的にけっこういけるかも」。わたくしたちの心魂には,断定を避けたり悪いところをさらけ出すのを嫌う情味があるようだ。(これも断定回避の表現) しかし,これをもって日本語はあいまいな言語だとしてはならない。岩波国語辞典の「はじめに」は,その核心を衝いている。昭和38年3月,編者の指摘である。「しばしば,日本語のあいまいさということが指摘されるが,これは日本語自身の責任というよりも,日本語を使う人の側に責任がありそうである。」 |
閣僚としても当然の行為だ
相原 雄二 靖国参拝問題については再三記して参りましたが,今回次期首相になる可能性,大の阿倍晋三官房長官が,今年4月15日,「内閣官房長官阿倍晋三」と記帳し,玉ぐし料を私費で払い,昇殿参拝されたニュースを目にし,心から阿倍氏に拍手を送ります。 |