お遍路と私(3)    秋山 容洋

 今回は三日間という非常に短い期間であったが,質の高い内容であったため,得られる事はたくさんあった。また,ゆとりのある時間配分であったため,散策や,一日の出来事についてゆっくり考える時間があった。最終的に,「何故,人はお遍路を歩くのか」にあたる直接の回答は得られなかったが,私の中で心の変化が生まれ,また時間があれば続きを歩いてみたい気持ちになった。それが,お遍路という曖昧な定義の中で生まれた,お遍路さんの共通理解なのかもしれない。誰もお遍路の本当の意味はわからない。しかし,普段の生活で体験できない数々の経験が,多くの人を自然と納得させるのだろう。この三日間で私が気付いた,お遍路の素晴らしさを挙げる。
お接待   二日目,立江寺から勝浦役場に行く途中,お遍路さんに対する温かい接待があった。勝浦の地元の人達が,お遍路さんに早生みかんやティッシュの配布があり,心温まる気遣いである。長い道中,炎天下の中,疲労困憊であったがその接待のお陰で,残りの行程を頑張る気持ちになった。今でも,あの時もらったティッシュを大事に持っており,それを見る度におばあちゃん達の温かい笑顔を思い出す。お遍路には,目に見えない人々のネットワークがあり,お互いに助け合う精神が培っている印象を受けた。そういえば,私の祖母もお遍路さんを見るたびに,お金を渡し,「頑張ってください」と声をかけていたのを思い出す。それも,共通理解の一つでなかろうか。

at ふれあいの里さかもと

くまさんが転んだ         鶴岡とみ子

「だるまさんがころんだ!」
 そんな遊びじゃなくてさ,午前中,なんか不調なんだけどって感じながらも引っ越し先を探す2hの旅にでた。
 ベッドからお外の車イスにわたしを連れていってもらうヘルパーさんを以前からお願いしていたから,でかけないわけにはいかない。
 引っ越し範囲がすぐ近くでないといけないから実際に,1Fの物件があっても階段があって入居できないこともあって下調べが必要なのです。
不動産会社からはあいかわらず,お電話はありません。今日は動物の勘を頼りに入居者募集の旗がたっていて車イスもばっちりそうなところを発見。
 すこし雑な段差があって,そろそろと乗り越えようとしたら…いきなり空がみえた。フェンスに左の肩の肉は食い込んでいる。明日みたら格子模様になってるかもしれない。頑丈な靴を履いてたのに指に傷ができてた。ななめ45度に逆さまになったまま,誰にも発見されず道路の車は気がつく人はいない。警察に携帯で電話した。
 あまりにも肩や手の指,首や背中が痛くて普通に話せない。警察の方は
「ほんとに救急車を呼ばなくていいんですか?」と驚きの声・・・。随分と待ってもお巡りさんはこないんだ。
 しばらく不思議な格好のまま,そんな自分が笑えた。首と胸も苦しいよう,腕も肩もどうにかして〜足は空高く上がってるのを眺めてた。
 そんなとき,生協の配達のお兄さんが車イスを起こしてくださいました。天の助け! ありがとう。しばらくおまわりさんを待って,住所などひととおり聞かれ,お礼を言ってさようなら,とぼとぼ巣に入れる時間までアパート散策した。
 おかげでどんぐりをいくつか拾い損ねてしまった。くまの肉は天然クッションになっているんだからいいのさ,また太ってて助かった。自分のお見舞いにお気に入りのお菓子やのアップルバイを買ってあげた。うまかった。いででといいながらごきげんに食べた。
 おでかけするとスリルとサスペンスに満ちている。生きているってのは,そんなものだ。
 骨折しなくてよかったよかった。
 みなさんも風邪と転倒(ケガ)にお気をつけなすって・・・。

日記っていいねぇ〜 d(●´ω`●)○o。
             hana♪ 出越 恵子

 自分で言うのもなんですが …d(●´ω`●)○o。
絵を描いてる時が一番キラキラしてるっヽ(*´Д`*)ノ
とナルシストhanaはそう思っている(●´з`)ブッ
自分に自信のないhanaは目指せナルシストっd(●´ω`●)○o。なのであるっ♪♪♪
 どうせならお気楽に♪
 そうっヾ(´д`*)お気楽にっヽ(*´Д`*)ノ
 自分が本当に心から楽しめることに出会って,よかったヽ(*´Д`*)ノ。心の奥底から沸いてくるo(@^◇^@)oワクワク感がhanaにはとってもうれしくてっo(@^◇^@)oワクワク
「その感覚を大事にしなさいっ♪いつか実を結ぶよ♪」と言ってもらえた事を思い出すっ♪。
うんっd(●´ω`●)○o。
大事にするっヽ(*´Д`*)ノ。継続は力なり♪
だって,こんな感覚は生まれて始めてなんだもぉ〜んd(●´ω`●)○o。そっと見守ってくれる皆さん,ありがとうヽ(*´Д`*)ノ
 今日まで頑張ってこれたのも皆さんの応援あってこそだっヽ(*´Д`*)ノ
 皆さんに愛情をいっぱい注いでもらいつつヽ(*´Д`*)ノ人のあったかさが身にしみるhanaでありますっヽ(*´Д`*)ノ
 普段口にして中々言えないことは日記に書いてしまおうっ(●´з`)ブッ
日記っていいねぇ〜d(●´ω`●)○o。
書き放題だわぁ〜(*'ー'*人*'ー'*川スリスリ♪


コーヒーの香り  松林 幸二郎

 朝日の差し込む台所から芳醇なコーヒーの香りが流れてくると,妻の用意した朝食がテーブルに整えられていることを知ります。
 こうして時間をかけて朝食を楽しむことなど,定年になってからだろうと思っていたのが,今年の3月に職場を変えて9時からの出勤となったためで,こんな贅沢な時間を定年まで待たずに味わえるのは感謝なことと度々思います。
 この飛び切り美味しいコーヒーは,6年前家族とともにコロンビアのポパヤンに移住した義弟のコーヒー園で熟したコーヒー豆から作られものです。
 旅先のコロンビアでコロンビアの女性と結婚した義弟は,宣言通り12年スイスで暮らしたあと,一人娘と奥さんを連れてコロンビアに移住しました。コンピューター技師で器材を全てコロンビアに移しましたが,コンピューターの仕事をすれば,職を失うコロンビア人が少なからずでることを知った彼はコーヒー園を営むことにします。それは大手の食品メーカーが払う僅かな代金では肥料すら買えず,子どもを働かせても生活が出来ず,やむを得ずコカイン栽培に手を出す農民が続出していることを知ったからです。
 以来6年間,彼のプロジェクトに参加する農家は32まで増え,手間はめっぽうかかるが,彼らが情熱をこめて作るコーヒーは,高い質を求めるオランダ,スイスにも確実に顧客を増やしています。
 この夏にもプロモーションと里帰りのために娘と帰国した義弟のコーヒーに思いを馳せながら,香り高いコーヒーを味わえる事は幸いです。


  写真は赤く熟したコーヒー豆。
上質のコーヒー豆は,熟した豆を手で収穫する。