香具山地区三社の新嘗祭に奉仕して
        天香具山神社宮司 橘 豊咲

 空を仰ぐと薄雲が切れて,青空が覗いて無風で温度は上がらない。南浦町米虫(こめむし)区長外数名,神饌(しんせん)調理,準備に余念が無い。12月10日正午,天岩戸神社の祭典が始まって禁足地の孟宗竹が全然揺るがない。高天原(たかまのはら)に神留坐(かみづまりま)す…と大祓詞の祝詞と新嘗祭の祝詞(のりと)奏上が終わって鈴が響く。
 片付けの後,152mの香具山に参拝のため,12時40分出発,杣道(そまみち)のような急勾配の道を,小声で話しながら役員等が私を追い越していく。やがて途中のイザナミの社に着いて拝礼。装束(しょうぞく)を着た私は草履(ぞうり)ばきで,濡れた落ち葉を踏むと三歩進んで一歩下がる気持ちである。
 孤独感 俯(うつむ)きながら 歩を運ぶ
 舒明帝(じょめいてい)が登拝(とはい)されたルートを中年の夫婦が通って合流点に着く。「今日(こんにち)は,どちらから。」「大阪からです。」微笑みを浮かべて主人が一言。100m程で山頂に着く。10有余名の男女のグループが,小声で話しながら大樹の隙間(すきま)から,藤原京を俯瞰(ふかん)している。頂上は無風だが一寸寒いが7.8度ぐらいかな。約30分,国常立神社,タカオオカミ社の祭典終了,13時20分。
 緊張感(きんちょうかん)解(と)けて下山へ 裾(すそ) を持つ
 13時50分,天香山の明治天皇の拝所に着く。皇居の大嘗祭の折に用ふる,ハハカの樹(き)の葉はすっかり裸木になっている。
 常緑に 混(まじ)り落葉(らくよう) ハハカの樹 香林
 天香具山神社新嘗祭終了,14時30分。14時45分,社務所を兼ねる天香庵に入る。氏子役員の撤饌頒賜(はんし)が終わって直会(なおらい)となる。宮司になって10年間同様の直会である。コの字形に長机を並べて役員9名,湯呑茶碗に注いだ白酒を味わいながら飲む。
 新嘗(にいなめ)の 祭り静寂(しじま)の 天香宮(てんこうぐう) 香林
 10名で一升別寅のカマボコ各一枚に,駄菓子を三ヶの丸盆に盛る。清酒一升も後刻出されて,南浦町内,橿原市内の話題を取り上げて結論を出す。即ち恒例祭の直会の席は,南浦町役員会の会合である。16時10分,中じめで宮司退席。11日終日疲労のため休養をする。

御利益(ごりやく)    橋本 節子

 12月のある日曜日のお昼の事,「まだお昼ご飯までには少し早いから,近くにある神社(秋葉さん)へ,イチョウの木を見に行こう」と主人に誘われました。さっそく行く事に……。
 少し早いけれど,今年一年を無事過ごさせていただいたお礼と,そして来年の無事を(二人目の孫も産まれるので……)お願いしてこようと,大急ぎで小さな袋にささやかなお礼のお金を入れて家を出ました。
 鳥居さんの正面には小さな本殿が有り,その左側には真っ黄色に色づいたイチョウの木が物の見事に聳えていました。
 ハラハラと舞い散る様は,まるで私が新舞踊の発表会で悲恋を演じたような瞬間でした。
 そのイチョウの葉を敷き詰めたじゅうたんの上を,本殿を見上げたまま,サワサワサワと二人で渡って……。
 そこで力いっぱいジャラジャラと大きな鈴を振り廻して心静かに祈願しました。
 かなり長い間手を合わせ,やがて顔を上げて横を見ると,まだ主人は手を合わせたままいるので,急いで又私も手を合わせましたが?
 それからというもの,帰宅してからもずっとさわやかで,すがすがしい不思議な気分に包まれていました。きっと,きっとこれが一番の御利益なんでしょうね。
 神様,そしていつも神仏のお祭りの仕方を指導していただいている小林金吾さんのお陰なんですね。ありがとう!!

今年の目標       本多 幸代

 新年明けましておめでとうございます。
 やっとドクターエンドーに勤めて一年が経ちました。いろんな失敗を繰り返し,沢山の人々に助けてもらって来ました。
 今年も昨年同様,いろんな方との出会いを心待ちにしたいと思います。又,私にも何か挑戦出来ることを見つけたいと思っています。
 今年の目標です。
 年の終わりには,何を見つけたか報告できるよう,努力したいと思っています。
 本年もよろしく御指導下さいますように。

ユッコさん個展と踊り談義 大西 時子

 雨上がりの空は抜けるようで,日中はさわやかな快晴でした。
 郵送のカレンダーを朝発送し教室が終えたのち午後2時前に鳴門へ向かいました。配達は三軒。まずはドクターエンドーさん鳴門店へ,伺うのは久しぶりです。
 ユッコさんのイラスト展を見せていただきましたユニークな作品がずらり,またしてもカメラを忘れ,ごめんなさいアップできません。これからも楽しいイラスト沢山描いてくださいね。
 お店の高杯のカップで青汁をいただきながらお店の方やお客さんと踊り談義を,話が段々高じて踊りの実演。
 そうこうしているとT新聞の記者の方が来られ,またまた「古事記古古道 2007年阿波踊り」の話で盛り上がりました。話はつきませんでしたが次の約束の時間がかなりオーバーしていることに気づき慌てて辞去しました。
 残り2軒の配達を済ませ,帰路につきました。いつの間にか外は雨になっていました。