すべての思いを家族に29 田上 豊

 妻には多くの友達がいます。それも趣味の先生であり同僚でもあります。特にパンフラワーと絵手紙のサークルに関わっています。
 パンフラワーは5年程前から色々な作品を制作して展示会を開催しています。パンフラワー制作は,妻はもともと指先が起用ですから花等を作るのは得意の分野です。
 絵手紙は芸術の分野ですから,上手には描けないと思っていました。ですが段々と見ることが出来るように上達してきました。
 この二つのサークルは講師のサポートをしています。
 他にちぎり絵もしています。
 生みの親は,「これお前がしたの?」と感心していました。
 私には何の能力もありません。ですから人の能力を判断する力もないのです。ただ妻には,
「何処からそんな能力が出てくるの」と言って褒めています。
 物理学用語に『はずみの原理』と言うのが有りますが,物事をするのに継続してやっていると,自分でも気が付かないうちに力が付いてくると言うのです。自分の潜在的能力の発現です。
 ですから今やっていることを継続して欲しいものです。
 その他,太極拳のお手伝いもしています。
 ホントに驚くこと事ばかりです。参加者が喜ぶことは継続して実行して欲しいものです。

NPO法人剣山クラブの山のぼりに参加して
               芝山 靖二

 昨年の暮れ12月24日(日)クリスマスイブの日,徳島新聞「きょうあすの催し」にいつも載っている剣山クラブの「木沢の山と花と温泉シリーズ」に参加した。
 前から一度は参加して日ごろのウォーキングの実力を皆と比較して見たかった。
 8時前に那賀町横谷の四季美谷温泉に着いて,玄関ホールに集まった参加者をみて,どうみてもほとんどの方が60歳以上の方。
 「これはたいしたことないわい」と思った。
 全工程7時間,距離は10キロもないと言うからえらいゆっくり歩くんだなと思っていた。
 登り口は,キワン谷から前平家まで,山登りと言えば九十九折を連想するが,ほとんど真上に向かって急坂をよじ登るように登っていく。途中県が植林をして周りを何キロにもわたってネットを張っているが,中の植林した木は全部鹿に食べられて何も育っていないが,私らが通った側だけでも三体の鹿がネットに絡んで死んでいた。休憩は5,6分立ったまま,それ以上休むと寒くて居れない。昼食は,平家平の日のあたる,周りの山々が見渡せる大変景色の良い所で40分ほど休んだ。それからは沢づたいにものすごく急斜面を何度かロープを使いながら岩倉集落まで降りた。休憩は全部合わせて1時間もない。
 登り4時間下り2時間大変疲れたが,疲れた体に四季美谷の温泉が大変良かった。
 一緒に歩いた75歳ほどのお婆さん,かぼそい体で先先に登っていく全然疲れていない様子,あらためて普段鍛えている人とそうでない人の違いを実感した。

始まりの記念日     月岡 功

 今月は国民の祝日である建国記念の日がある。昔は紀元節といって神武天皇が即位した日として祝っていたようだ。真偽のほどは別として,現に日本という国が存在しているから国として成立した日はあるはずである。
 論語の中に「三省」「曾子曰わく,吾日に吾が身を三省す。人の爲に謀りて忠ならざるか,朋友と交りて信ならざるか,習わざるを傳うるか。」という言葉がある。安岡正篤先生は三省の「省」を「かえりみる」という意味のほかに「はぶく」と言う意味もあると解説している。この「はぶく」ということは精神的,心理的につけている鎧をいったんはずしてみるということのようで生地の自己を見つめなおすことだと思われる。曾子という人は毎日これを行っていたのであろう。精神的にものすごく強靭な人のようである。
 そこまではできないにしても,年に一度くらいは,「国民の祝日,建国記念の日」というキーワードをトリガーとして,悠久の時間の流れの中における自己の反省や国についての考察を行ってみることは少しは価値がありそうな気がする。
 神武天皇がどのような理想を掲げて建国されたのかは知るすべも無いが,建国記念の日は,間違いなく日本国民の祝日である。わが国の始まりの記念日として大切にしたいと思う。

                 モネの家

テ ニ ス        本多 幸代

 休みの日にテニススクールに通っています。
 学生の頃,クラブ活動していたぐらいです。出来るかなぁと思ったのですが,若い頃のようにはいきません。頭と身体がまったくついて行かないのです。でも運動不足解消のためと思い,ひたすらボールを追って走っています。
 なかなか上達しませんが,娘と孫に励まされながら頑張っています。でもそろそろ孫達の方が早く上達しそうです。
 今の世の中,家庭の中がバラバラの中,同じ話題で話が出来ることに幸せを感じています。
 その内「バアバ教えてあげるね」と言われそうです。

行事の大切さ     高橋 知宏

 海外によく行く友人と新年会で話をしていたんですが,世界の中で日本は年中行事が多い国で,鏡開きや冬至などたくさんの行事があると言われました。どうしてか,そこから数時間この話が始まったのですが,日本には四季があり,他国と比べ感受性ゆたかな民が多く,その上で農耕を中心にみんなで祝ういろいろな行事が生まれたのだろう推測しました。その中で古来伝来の行事は,今はしきたりとなって生活に溶け込んでいます。しかし,各地の盆踊りなどは営利目的な要素が強くなり本来の意味合いが今度は薄れ多くはイベント化しているのはそうではないでしょうか。
 でも表面上でなく根底に流れる意味(情緒)は日本人が伝統として伝えていくべきしきたりで,それが,作法やしつけ,団体行動の連帯意識など社会人としての根幹となる大切な教えになっていると思います。情報が錯乱しているこの時代だからこそ,ひとつでも多く本来のしきたりを伝えていきたいです。