Kugelbahn(玉の道)とHさん 松林 幸二郎
私の3月からの勤務先“グロスファミリー”(ハンディキャップをもつ7人の成人が家族形態で住む)に,障害が重くて外の作業所に行けない40才なかばのHさんがいます。7〜8年前まで片方の目はまだ10%弱の視力が残っていましたが,現在はすっかり全盲になっています。20年ほど前からHさんには年に一,二度会っていましたので,まだ黒い髪の若い私のイメージが彼の脳裏には残っているものと想像されます。私が“やぎ工房”を出発させて,余程気分が優れない限り,車椅子で工房に働きにきますが,それまでは全盲故,なす術をしらず,一日中虚空を眺めている生活だったとのことです。 |
やっぱり,おかあさん 相原 雄二
小3の娘が学校から帰ります。その時妻の姿が目に付きませんと,最初のことばが「おかあさんは」。それより先に「ただいま」でしょ,と催促すると慌てて「ただいま」。それでまた「おかあさんは」。よほどお母さんのことが気にかかるらしい。そこで私は意地悪をして「知らないよ」と返します。すると再度,上に居るの,お買い物に行ったの,ね〜,どこにいるの?と段々泣きそうな顔になります。 |
おもしろいけどスゴイんやなあ 西山 欣子
私が小学校マンガクラブにボランティアで通い出して今年でもう18年めになる。 たとえばこんな絵→ 考えてみれば,子どもたちに私のホンキ描き(リアルな絵)を見せたことがなかったっけかなあ。 |
両親の笑顔を思い浮かべる 近藤 隆二
大学四年間(早稲田大学)テスト全部100点満点の100点を取られた方が麗澤大学教授永安幸正先生です。私が(財)モラロジー研究所の生涯学習講座(5泊6日)を受講した時,永安先生の講義の中で大学時代の体験談をお話頂き,四年間試験を全部100点取られたことをお聞きしてびっくり致しました。どうして100点ばかり取ったかその方法を教えて下さいました。テストの用紙が配られたら先ず番号と名前を書いて名前を書いたら用紙をうつぶせて(裏返し)静かに眼を閉じて両親の笑顔を思い浮かべて「お父さんお母さんこれから試験を致します。いただいて出た能力を十二分に発揮して頑張ります。どうぞ難しい問題があれば教えて下さい」と心中でつぶやきお祈りしてから答案用紙を表に返して問題を一通り最後まで読むとやさしい問題からしていき難しい問題は後廻しして時間が限られているので上手に使う。解ける問題が終わったら最後に難しい問題を解いて行く。その時も「両親の笑顔を思い浮かべて,お父さんお母さん私に答えをそっと教えて下さい。お願い致します。と心の中で念じる。」しばらくすると答えがひらめいて来るとのことでした。 |