2月は逃げ,3月は去った・・・
芝山 大輔
ここ2ヶ月間,仕事が忙しかったせいもあってか,それとも第3子の誕生もあってか,時の経つのが非常に早かった。
見知らぬ土地に向かって旅行などで車を運転していると,往路は非常に長く感じるのに対して,復路は案外早いと感じることが多いですよね。
それは人間の持つある一種の特性なのだそうです。慣れていないことに対しては気持ちが引け目になるのか,相対的な時間の経過が遅く感じられ,逆に慣れたことにたいしては相対的な時間の経過は早くなる。
先述の例にしても,絶対的な時間の経過は変わらないはずなのに,往路である程度の目標や景色を見ることによって,復路ではその逆行になるためか時間の経過が早く感じるというわけです。
それを長い人生に当てはめてみても同じ事が言えると思います。
例えば小学校時代の6年間といえば,途方もなく長く感じたのに対し,最近の6年間を比較してみれば,それが明らかに短く感じられます。
昔から「年を取ると時の経つのが早い」と言われるのはこのためだと考えています。
逆説。孔子の「少年老い易く学為りがたし」という言葉は大人から見た時間の経過で・・・,子供にとっては長い時間があるのでは。。。。。と素朴な疑問もありますが・・・。
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ほうれんそう 相原 雄二
春の季語をもつ今が旬の菠薐草(ほうれんそう)の話ではありません。以前,尊敬する方より,目上の人にお仕えする時,3つの注意点を教わりました。それは,1.報告,2.連絡,3.相談です。今回は1と2の報告と連絡の話をします。
先日の日曜日,友達の家に遊びに行っていた娘が帰って来ました。
娘「ただいま」
父「おかえり」
例のごとく,娘「お母さんは?」
父「買い物に出かけているよ」
すぐその後に「○○ちゃんのところへ電話を入れなさい」と言う。
娘「何で電話するの?」
父「今無事に帰った報告と,遊ばせてくれた御礼を言うためだよ」
娘「それっておかしいと思うんじゃない」
父「どうして?」
娘「だって今,途中まで○○ちゃんが自転車で送ってくれてすぐだよ」
ここまで話をして,まだ娘は承知する気配を見せないので,この機会にしっかりと理由を伝えておこうと思ったとき,タイミングよくお母さんが帰って来る。
そこで母も加わり,父が説明をする。
「たとえば,詩恩(小3の娘)の家に友達が遊びに来ていて,3時間ほど楽しい時間を過ごして夕方になり,そのお友達が帰って行った。」
娘の前で父が母に質問をする。
父「そのお友達が帰って行って,『今無事に帰って来ました。今日はお世話になり,ありがとうございました。』と電話が来たらどう感じるかな?」
母「まず事故にも遭わず無事にかえったことで安心するのと,○○ちゃんはお行儀がよい子だなあ〜と,うれしく思うよ。」
それを聞いた娘,なぜかすぐ電話を入れました。
やっぱり,お母さんのひとことはすごい。
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小春日和 本多 幸代
日差しが暖かい休みの日です。
今日は,家の用事は忘れて,母の元へ帰ることにしました。誕生日も近いし,ささやかなプレゼントを用意していきました。
鳴門から美波町へ車を走らせ,車の通りも少なくなる桑野にさしかかった頃,川面の水が光を浴びてキラキラとまぶしく,ゆっくりと流れていました。
菜の花やチューリップと春の花が咲いて田植え前ののどかな田園風景。
同行二人の杖をついてお遍路さんが歩いています。
ラジオからは土手でつくしが顔を出していると言っています。
こんなのんびりとした気持ちでまわりの風景を見るのも久しぶりだなあと独り言を言いながら……。
母も思ったより元気な様子でホッとしました。
春の訪れと共に元気になってくれることを願いながら,美波町を後にしました。
さあ,明日からがんばろう。
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どーせなら笑って暮らそ!
西山 欣子
今日はいつも私の作品を見てくださっているという方にお会いしていろんなお話を聞いた。
ご家族が大変な病気にかかって,それが少し落ちついたと思ったら,今度は自分に病が襲ってきて,生きる気力もなく落込んでいた数年前。
そんな時に私のイラスト(ポストカードブック)に出会ったということだった。
「どうせなら笑って暮らそ」
何言ってるんですか!! こんなに辛い時に笑ってなんかいられるもんですか!!
最初はそー思ったんですよ〜。
けど,見てるうちに少しずつ励まされて生きていく勇気をもらったんです。
それ以来,毎日かかさずホームページも見てるんですよ〜〜。
今も病と闘っている彼女とそのご家族,時おり涙ぐみながらそれでもとっても明るく話してくれた。なんとありがたいことでしょう。
こんなふうに私が描くイラストが少しでも役立っていること。ほんとに感謝せねばね〜。
元気になれました!と言ってもらえる私こそ元気になれました。
おかげでこれからもまた頑張って描いていけます。
ほんとにほんとにありがとー。
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