すべての思いを家族に　3８
運命共同体（３）経済　　　　田上 豊

　家族で一番大切なのは全員健康の安定でしょう。先月は食生活を取り上げましたが，今回は経済に付いて考えたいと思います。
　昔から問題は「夫婦喧嘩も米櫃から」と言う諺が有ります。経済はそれほど大事なのです。
　殆どの人が，今欲しい物はと聞くと，お金と言うでしょう。それほど経済は私達に大事な物なのです。これが思うようにならないと家庭に問題が起こります。
　家族が元気で働いているときはそれなりの収入が在ります。その収入内で支出を考える時，問題は在りません。
　人はどうしても自分の力以上の物が欲しくなるときが有ります。
　現代社会はカード社会です。後から支払う魔術に入り込む人が後を絶ちません。多重債務で自己破産です。自分独りであれば自分が苦しむだけで済みますが家族がいれば悲惨です。家庭が崩壊します。お金で大事な家庭を失うのです。経済と言う物はそれほど大きな力を持っています。考えたいものです。
　現時（平成十九年）は，日本経済は立ち直りました。この時に学校を卒業する生徒は幸せです。売り手市場です。日本全体の経済が良いと国民も経済活動も良いのです。国の運命に私達は左右されているのです。
　家庭も同じです。運命共同体は家族の収入に依存しているからです

人間の本能について　　　近藤 隆二

　「モラロジアンの心がまえ」（古川駒吉著）という本の中に，人間が生まれると共に備わっている自己保存の本能は，天性，本性，内部刺激（内部に衝撃を与える）であります。本能には，飲食本能，生殖本能，群居本能，知識要求本能，所有本能，進化本能，自負的本能（自分の才能をたのみほこること），競争的本能，侵略本能，抵抗本能，努力本能，闘争本能，道徳的本能があります。
　人間も原始時代には，主として本能だけによる生活をしていたのです。このような本能は人間や動物が生まれながらに持っているもので，生存，発達，子孫の繁栄することに働く心を本性というのです。本能あるいは，本能的な働きは，例えば次のようなものがあります。

　人間の場合，
1.子供は生まれると教えなくても乳を求めて吸う。
2.蜂に顔をさされると，すぐ自然に手は蜂をたたく。
3.ゴミが飛んで来ると自然に目をふさいで防衛する。
4.青梅の話をしたり，食べているのを見ると，自然につばが出る。

　動物の場合，本能生活が鋭敏である。
1.猫は教えなくてもねずみを捕ることを知っている。
2.ラクダは暴風を予知して安全地帯に走り逃れる。
3.牛馬は物を食う場合，毒草を避けて選食する機能をもっている。

　人間は動物と違って自己保存の本能が利己的になりやすく，利己的本能の為に不幸になっていく。道徳的本能を働かせて利己心から解脱し，自己保存の本能を浄化していく努力をすると幸せの道へ進んでいく。ハッピーエンドーになっていく。

ちょっと先の小さな夢　　芝山 靖二

制作中　　　　　　　　　　西山 欣子