メニューへ

大河ドラマ「義経」

ストーリー

2005年2月13日放送
第六回「我が兄頼朝」(演出:木村隆文)

平家の侍から遮那王(滝沢秀明)を捕らえるよう持ちかけられた春慶(荒川良々)喜三太(伊藤淳史)ら仲間が待ち伏せする山道。
母が危篤という知らせを聞き、都へと走っていた遮那王春慶らに取り囲まれる。
母の名を語って誘き寄せられたことを知り怒った遮那王は、春慶らを叩き伏せる。
そこへ遮那王を心配した五足(北村有起哉)と寺の僧達が駆けつけ、春慶らは一目散に逃げる。
一同は怪我をして逃げ遅れた喜三太に気付き、五足は問い質しても首謀者を答えない喜三太を殺そうとする。
遮那王五足を止め、喜三太に「傷ついたおまえを残して行く薄情な仲間の元には戻るな」と告げて逃がす。
喜三太遮那王に「平家はあんたを亡き者にしようとしてる」と忠告して立ち去る。
傷ついて都へ戻った喜三太は、春慶の妹のうつぼ(上戸彩)遮那王を襲ったことを気付かれる。

ある日、盛国(平野忠彦)が平家の使いとして鞍馬寺の覚日律師(塩見三省)の元を訪れ、遮那王が都を徘徊したり未だ出家しない理由を問い質す。
巧く追求をかわして盛国らを帰らせる覚日律師だが、遮那王に「このままでは崖っぷちに追いやられる」と告げる。

うつぼ
の知らせで、春慶の元に現れた五足烏丸(高橋耕次郎)朱雀の翁(梅津栄)達。
春慶は、京の闇の世界の支配者である朱雀の翁から都から出て行くよう命じられ、都を出て行く。
うつぼ遮那王に兄の所業を謝罪し、遮那王うつぼに優しい言葉をかける。
兄が都から去り1人ぼっちになったと泣くうつぼに「五足達や私もいる」と慰める遮那王
遮那王の言葉に嬉しさを隠せないうつぼ

盛国からの報告や、重盛(勝村政信)遮那王を危惧する進言を聞く清盛(渡哲也)
そこへ時忠(大橋吾郎)が現れ、福原の港の堤防の修復工事を進める為に人柱をと進言するが、清盛は一喝する。
時子(松坂慶子)は息子の宗盛(鶴見辰吾)知盛(阿部寛)重衡(細川茂樹)の3人を前に、清盛が迷った時には支えになるようにと話す。
遮那王を捕らえることを主張する宗盛だが、知盛重衡は慎重に対処すべきだと意見する。
2人は子供の頃に遮那王と遊んだから遮那王に甘いと、怒って立ち去る宗盛

鞍馬寺を訪れた吉次(市川左團次)は、遮那王に都を出て奥州の平泉へ行くことを勧める。
当主の藤原秀衡(高橋英樹)は平泉にこの世に浄土を築こうとしているという言葉に、心を動かされる遮那王
伊豆には異母兄の頼朝(中井貴一)がいると聞かされ、遮那王はまだ見ぬ兄に想いを馳せる。

伊豆の蛭ヶ小島。
頼朝は恋人の亀の前(松嶋尚美)と共に穏やかな時間を過ごしていた。
配流されてから10年以上経ち、頼朝北条時政(小林稔侍)の監視の元、身を縮め息を潜めて生き延びていた。
ある日、馬に乗って山道を進む頼朝の前に猪が飛び出してくる。
その猪を追って、狩りをしていた北条時政の娘の政子(財前直見)らが現れる。
進路を塞ぐ形となった頼朝に驚いた馬から落馬する政子
怒った政子頼朝を睨みつけ名乗ることを強要するが、頼朝はやんやりとかわす。
足を引き摺りながら館に戻った政子は、自分に口答えをした頼朝のことを父の時政に尋ね頼朝を「殺してください」と願い出る。
できなければ自らの手でと言う政子を止める時政は、「生き延びる為には息を潜めることもある」と諭す。
自分に逆らった頼朝を怒りながらその場を立ち去る政子

一方頼朝は、都にいる幼い頃から縁のある三善康信から届いた都の情勢に関する報告の手紙を読んでいた。
康信の叔母で頼朝の乳母である比企尼(二木てるみ)に都の情勢を問われた頼朝は、清盛の福原での動きについて語る。

鞍馬寺で迷いの日々を送る遮那王お徳(白石加代子)の元を訪ね、清盛に会わせてほしいと願い出る。
断るお徳に、1度は父と思った清盛が自分を助けたことを悔やんでいるのか、幼い頃に自分に語ってくれた新しい国になっていないのは何故なのか、それを聞きたいと訴える遮那王
お徳は、今の平家は清盛1人では動かせない大きさになっていると話す。

一条邸を訪れ、砂金の差し入れをする吉次に声をかける常盤(稲森いずみ)
遮那王と懇意にしているので勝手に差し入れしていると話す吉次に、遮那王に対する伝言を頼もうとして止める常盤
あかね(萬田久子)吉次遮那王に肩入れする理由を尋ねる。
吉次は、福原に港を築き異国との交易を独占しようとしている平家に対抗するために、奥州の藤原家と遮那王を結び付けようとしていると話す。

一方、五条の大橋で打ち負かされた遮那王の姿を探し求める武蔵坊弁慶(松平健)は、声をかけてきた浮浪児から遮那王の名前を教えてもらう。

覚日律師の僧になれという勧めを断る遮那王
親兄弟が別れて暮らすことのない新しい世の中を見極めたいと話す遮那王は、自分の周りで大きく何かが動き始めたことを感じていた。

大河ドラマ「義経」メニューへこのページTOPへ

2005年2月7日放送
第七回「夢の都」(演出:木村隆文)

遮那王(滝沢秀明)を取り巻く状況は厳しくなり、出家するか都を離れるか、遮那王に決断の時が迫っていた。
ある日、からもらった被衣を被り都に出た遮那王は、五足(北村有起哉)うつぼ(上戸彩)と共に福原へ向かう清盛(渡哲也)の一行を目にする。
遮那王は、幼い自分に屏風を前に福原を「夢の都」と語った清盛を思い出す。
遮那王五足に福原へ連れて行ってほしいと願い出る。
五足が理由を尋ねると、遮那王は福原には都のような街がある筈だと話し、五足は有り得ないと笑い飛ばす。
うつぼは被衣をくれた女性が福原にいると思い込み、気にもむ。

五足らと別れ1人で歩く遮那王の前に、馬に乗った喜三太(伊藤淳史)が現れる。
3人の会話を偶然聞いていた喜三太は、遮那王を福原に連れていくと告げる。
遮那王の役に立ちたいと申し出る喜三太を、微笑んで見る遮那王
そこへ馬の持ち主達が現れ、喜三太遮那王に自分の名と四条河原にいることを告げ、馬に乗ってその場から逃げて行く。

鞍馬寺に戻った遮那王は寺の僧から、門前に怪しげな僧が来ていると告げられる。
その僧とは武蔵坊弁慶(松平健)で、遮那王に会わせろと寺の僧達と小競り合いをしていた。
吉次(市川左團次)の屋敷に向かった遮那王は、吉次に海や船を見たいので福原に連れて行って欲しいと頼む。
あかね(萬田久子)の助言もあり、吉次は承諾する。

一方、伊豆の頼朝(中井貴一)は、乳母の比企尼(二木てるみ)の婿で側近の安達盛長(草見潤平)と共に川で釣りをしていた。
そこへ馬に乗った北条政子(財前直見)が現れる。
政子頼朝達に気付くと、川に入りわざと水面を乱し釣りの邪魔をする。
頼朝は魚が逃げると嘆く盛長に笑顔でいるように言い、2人は不自然な笑顔を政子に向ける。
怒った政子は、いくつのも石を川に投げ続ける。

ある日、川で水浴びをする政子の元に笑顔の頼朝が近付いてくる夢を見て、飛び起きる政子
物思いに耽る政子を気にして声を掛ける父の時政(小林稔侍)と後妻の牧の方(田中美奈子)
政子は溜め息を吐いて自分の周りには粗野な男しかいないと話し、その場を立ち去る。
牧の方時政に、政子に好きな男性ができたのではと告げる。
相手を尋ねる時政は、頼朝と会って以来政子の態度が変わったという牧の方の言葉に驚いて慌てふためく。
翌日、時政は息子の宗時(姫野惠二)と共に頼朝を訪ね、政子が何か言ってきても何も取り合うなと強く申し付ける。
訳の解らないまま承知する頼朝
その光景を陰から密かに政子が見ていた。

遮那王吉次の案内で、福原の近くの摂津の海まで来ていた。
初めて見る海を前にして、目を輝かせる遮那王
その頃、福原の清盛の別邸には、清盛後白河法皇(平幹二朗)建春門院滋子(中江有里)がいた。
法皇清盛に福原の町並みが都と似ていることに対して遠まわしに釘を刺し、清盛の娘の徳子(中越典子)の入内の話を持ちかける。
一方、福原を目の前にした遮那王は、吉次に奥州・平泉について尋ねる。
吉次は平泉の魅力と、当主の藤原秀衡(高橋英樹)は平泉を争いごとの無い浄土にしようとしていることを語る。
その時、目の前の海に一艘の船が現れ、船の先に立っている僧が清盛ではと思った遮那王は、駆け寄ろうとして警固の武士に拒まれる。
遮那王清盛との間に隔たりを感じ、夢は奥州で見ると吉次に告げる。
満足そうに遮那王を見る吉次

伊豆の頼朝は、頼朝政子のことが噂になっていると比企尼盛長から聞かされ驚く。
この事態が、今の穏やかな暮らしに波風を立たせるのではと心配する比企尼
頼朝は唯一心を癒せる恋人の亀の前(松嶋尚美)に、政子1人に対してなら逃げることもできるが、北条の婿として望まれたら流人という立場上拒めないと話す。

その後、清盛の娘の徳子の入内が正式に決まる。
法皇の養女になった後に高倉天皇の后になるという手順になっていたが、当の徳子は何も知らないでいた。
しかし徳子の入内は、平家を快く思わない公家達の強い反感を買っていた。
そんな最中、都で事件が起きる。
都大路を行く重盛(勝村政信)の子の維盛(賀集利樹)資盛(小泉孝太郎)の輿の前に、公卿三位の牛車の列が立ちはだかる。
道を開けろという公卿側の申し出を拒む資盛とそれを嗜める維盛
しかし資盛は、以前同じような場面で逃げ帰り父に怒られたからこの度は引けないと維盛に訴える。
そうこうしているうちに家来同士が小競り合いを始め、平家の家来達は往来で烏帽子を取られるという屈辱を受ける。
逃げ帰った維盛資盛から事の次第を聞いた重盛は激怒する。

都に戻った遮那王うつぼに福原の海の話をし、近いうちに奥州の平泉へ行くと告げる。
寂しさを堪え、笑顔で遮那王を送り出す努力を誓ううつぼ

鞍馬寺へ戻った遮那王の前に、遮那王を待っていた弁慶が立ちはだかる。
五条大橋での意趣返しかと構える遮那王に、弁慶は土下座して家来にしてほしいと申し出る。
断る遮那王に食い下がる弁慶
遮那王はこの時、奥州・平泉へ行くことを決意していた。

(一部敬称略)
このページTOPへ


第4回第5回へ大河ドラマ「義経」メニューへ第8回第9回へ