感 想
2005年9月4日放送 第三十五回「決戦・壇ノ浦」 開始以来初めて(多分)OP前の解説なしで始まり、ちょっとビックリしました。 今回は見終わって、何か気持ちが滅入ってしまう回でした。 一ノ谷や屋島ではそんな気持ちにはならなかったのですが、その理由は最期の決戦だからというより、女子供が犠牲になったという結末のせいだと思います。 今回の主役は平家。 義経最期の勝ち戦で義経が輝いていた頂点でもありますが、今回の平家の人々には勝てません。 驕る平家の最期だからこそ、美しくて哀しかったです。 戦終盤、赤旗や兵の亡骸が海に漂っている映像も物哀しく、映像美に拘った回という感じでした。 今回の主役の1人の知盛。 主上を兵船に乗せた作戦は良かったのですが、警備が多過ぎてバレてるのは如何なものか(笑)。 それでも、今回の知盛は本当に格好良かったですね〜。 長身なので、長刀を振り回すのも似合っています。 金粉は、喜三太が投げつけた砂金袋の中の砂金でした。 当時は砂金がお金の代わりに使われていたらしいので、現地での食料などの調達の為や、味方になった武将からの献上として船に積んであってもおかしくないですからね。 でも、義経の八艘飛び、あれは飛び過ぎです(笑)。 鎌倉での「九郎の叔父上の天狗ショー」は、この有り得ない八艘飛びの為の伏線だったのでしょうか。 飛び過ぎと思いながら、このドラマの義経だったらできないこともないなとも思ってしまいました(笑)。 あと、顔に傷を付けられて怒り、知盛の顔にも傷を付けていた義経に笑ってしまいました。 義経といえば、源氏勝利の要因の1つの水夫・梶取を討った場面。 今回の大河では、良い子として描かれている義経が、どういう経緯でルール違反を犯すのか気になっていたのですが、梶取同志が戦っているのを見て、梶取は非戦闘員ではないと思ったからというのにはビックリしました。 いや、徹底してますね〜(汗)。 一応、知盛や景時に掟破りをしてと言わせていますが、卑怯なことをしたって感じがしませんでしたから(笑)。 今回のもう1人の主役の時子。 前回で帝と親王を取替えたのは、親王として帝を生き延びさせるためだったはずですが、どうして今回忘れちゃっていたんでしょうか、この人は(笑)。 1番可哀相なのは守貞親王なんですよね(涙)。 この親王は平家の血は引いてないのに、平家の血筋を残すために犠牲になるのですから。 時子が入水する前に義経に見せる表情には、ゾクッとしました。 公式HPによれば、平家の血筋は滅びないんだという勝利の思いもあったそうですが、目の前で微笑んで入水されたら本当に堪らないです(涙)。 今回もちゃんと自分の役割を演じてくれたのが宗盛。 家来に突き落とされるのは平家物語通りなのですが、映像になるとかなり笑えました。 息子の清宗も、後を追ったというよりは助けに飛び込んだ感じだし、2人共必死に助かろうとしてるし。 資盛も最期はとても凛々しかったです(涙)。 冒頭の景時と義経の先陣についての言い争いですが、景時の言い分は当時の武士としてはもっともな言い分で、これが聞き入られなかったことも頼朝への讒言に繋がってるといわれています(平家物語などでは、義経が自分が先陣を務めると言い出すのですが)。 今回、この言い争いを端折らずやってくれて良かったと思います。 景時の頼朝への報告も、それなりにきちんとした理由や背景を描いていないと、景時が単なるイヤな奴というだけになりますからね。 今回の郎党の中では、次郎が船の責任者として活躍(笑)。 弁慶が投げたどう見ても発砲スチロールの岩は、如何なものでしょうか(汗)。 弁慶は弓が使えないようなので、ああいう闘いでは弁慶の出番がないので岩投げ作戦になったのでしょうが、いくらなんでもあれはヒドイ(笑)。 そして、もう1点すっごく気になったのが、熊は何処にいたのかということ(笑)。 出発の時に「おおーっ!」と叫ぶ郎党の中にはいましたが、それっきり映っていないって・・・(涙)。 今回の伊勢さん。 景季に見せ場(宗盛の捕獲)を取られてしまった伊勢さんですが、船戦は弓矢で戦うことがメインのようなので、弓の名手の伊勢さんがかなり活躍していて嬉しかったです。 口に矢を銜えて弓を射る姿の格好良いこと! いっぺんに3本射るってどうよ(笑)。 常に義経の周りに対して気を配っていて、敵が近付いてきたのに気付いて「殿!」と叫ぶところもステキでした。 そういえば、この「殿!」って叫ぶ前に右側に向かって矢を射っているのですが、自分の衣装の毛皮の白い部分を矢と共に飛ばしてるのには笑いました。 そして、次の場面で毛皮が復活してることも(笑)。 |
2005年9月11日放送 第三十六回「源平無常」 久しぶりに短い感想です(笑)。 今回はドラマの半分近くが総集編で、まぁ、1回休みという感じでしょうか。 いきなりのクレジットの「回想の出演」には笑ってしまいました。 スッキリしていて見やすかったですけどね(笑)。 総集編も平家中心で、「義経」というタイトルで義経が主人公のドラマなのに、実質は平家物語だったということが良く解る総集編でした。 そして、このドラマは豪華なキャストと正統派の作りの大河ドラマらしい大河ドラマですが、義経が主人公のドラマとしてはかなり異色作だと改めて思いました。 平家の人々が殆ど出なくなる今後は、義経中心のオーソドックスなドラマになるのでしょうか。 急に質素な服装になった宗盛ですが、いきなり義経に対して昔のことを言い出したり、自分は大将じゃないと言ったり、時子の死を知って泣いたりと、非情に人間くさくて良かったです。 徳子も「憎しみでもありましたか?」と聞く天然ぶりで良かったです(笑)。 徳子、明子、輔子の3人は、髪が乱れ質素な衣装だったのに、平家の人間としての誇りが出ていてとてもキレイでした。 そして、今回のメインイベントの義経と能子の兄妹対面。 まさか、能子の芝居に泣かされるとは思いませんでした(笑)。 なんか能子が健気でね〜、思わずホロリとしてしまいました。 今回の伊勢さん。 出番がちょっとというだけでなく、単独のセリフも無しという回。 なので、感想は何も無し(笑)。 来週は出番が多いことを望みます(涙)。 |
2005年9月18日放送 第三十七回「平家最後の秘密」 今回は、久々に登場の頼朝と徳子がメイン。 頼朝が三種の神器を法皇に対する切り札として使うという発言は、以前に何回か出ていたので視聴者は知っていますが、肝心の義経主従は知りません(汗)。 書状を送るか、景時を通して伝えればいいのに、「九郎、察してくれよ」状態の頼朝。 「頼朝が神器を返すなと言ってる」と、義経がうっかり法皇に言ってしまうのを恐れたのかもしれませんが、義経が天然というか政治に疎いとことは解っていても良さそうなのに(汗)。 法皇の芝居であっさり取り込まれた義経が、2つの神器を法皇にすぐ返還したのは当然です。 わざわざ壇ノ浦まで義経を褒める書状を送ってくる法皇に「神器を持って来い」と命じられて、このドラマの義経が持って行かないなんて有り得ない!(笑) 無断任官した24名の処罰の書状に、義経の名前を記載しないことで義経の出方をみるという計画も、屋島へ向かう前に頼朝が法皇への書状に「九郎判官を」と書いていることで、義経は自分の無断任官は許してもらったと思い込んでいますから意味無し(笑)。 頼朝は義経が裏読みできないのを解っていて、わざとやってるのかなぁという感じです。 戦の習いも知らない義経は政治のイロハも知らないのですから、「察しろよ」という考えは捨てないと(汗)。 頼朝の「九郎は何も解っておらぬ」というセリフには、そりゃそうだろうと突っ込んでしまいました(笑)。 義経と頼朝の不仲の原因の1つといわれている景時の報告の書状ですが、讒言が多いという感じではなくて意外でした。 継信が生きていたら、少しは違っていたのかな〜と思います。 弁慶を始め伊勢さん達は、義経と同じで戦に関しては良い働きをするけど、政治に関してはサッパリですから。 怒った頼朝は景季達に義経主従との関わりを禁じますが、これってイジメ?(汗) 「友達に話しかけたら返事してくれなかった〜(涙)」と話しながら帰ってくる忠信や伊勢さん達が可愛かったです(笑)。 そんな彼らに、わざわざ理由を教えてくれる景季は良い奴です。 前回から忠信のセリフが増えた気がするのですが、継信同様カウントダウン状態なのでしょうか? クレジットで鷲尾三郎が鷲尾義久になっていたので驚いたのですが、義経直々に侍の名前をもらえて良かったですね〜。 侍の名前をもらった途端に毛皮を着なくなった義久には笑いました。 鷲尾三郎を義久と呼ぶのなら、伊勢さんも義盛と呼んでやって欲しい気がしますが、和田義盛や叔父上がいるからダメなんだろうな〜。 そして、とうとう嫁いでしまったうつぼに失恋の 可哀相なんだけど、電車男そのままで思わず笑ってしまいました。 久しぶりに登場の師の御坊との場面、とても良かったです。 重き物は打ち捨て、進む道が辛ければ逃げ、1つのことに拘ることはない。 それができれば、どれだけ楽に生きていけることか・・・(涙)。 後半は、義経と徳子。 義経が思わず愚痴を吐きそうになる相手が、平家の徳子というのは皮肉です。 もっとも、このドラマの義経は平家一門の繋がりに憧れていたのですから、当然かもしれません。 安徳帝は守貞親王として仏門に入るけど、この後、守貞親王は承久の乱後に歴史の表舞台に出てくるのですが・・・良いのでしょうか(汗)。 ラストの義経に対して礼をする徳子達の場面は、音楽も合わせて良い場面だったと思います。 今回の伊勢さん。 前回に比べれば出番やセリフは多かったですが、それでも少ない(涙)。 ムック本に載っていた郎党一時解散がなくなった為に、伊勢さんの甘い生活もなくなったようで涙涙です。 |
2005年9月25日放送 第三十八回「遠き鎌倉」 なかなか良かったです、今回の「 このドラマは義経が主役のドラマではなく、義経を通して平家や頼朝らを描いているドラマなんですね。 今回のメインは重衡と宗盛。 この2人の対面の場面は良かったです。 自分はこれから斬首されるために南都に向かうのに、兄の宗盛のことを義経や清宗に頼む重衡(涙)。 そして、ヘタレ宗盛もやはり平家の人間、家族への情には厚い。 重衡を思って1人泣く宗盛には、思わず泣いてしまいました。 お徳から景時の報告書の内容を聞いて怒る義経ですが、報告書の内容は間違ってないです。 義経は東国の武将を蔑ろにしたし、独断に走ってましたから(笑)。 自分のやったことを常に正しいと思っているところも、義経の悲劇の要因なんでしょうね。 今のところ、戒める部下もいないし(涙)。 腰越で時政に足止めを告げられても、法皇のことを持ち出して抗議するのが精一杯(笑)。 今回ビックリしたのは、義経が頼朝に会ってもらう為に、親王となっている安徳帝を鎌倉に連れて行こうと思っていたということ。 キレイ事だけを口にする義経よりも、人間らしくて好きです。 ウジウジ悩む義経より、感情をストレートに表に現す義経の方が魅力的だと思います。 ビックリしたといえば、今回の政子。 義経に関して厳しく接するように頼朝に言っていたのに、娘の為にはケジメも吹っ飛んでいます(笑)。 義経を鎌倉に入れるようにという政子の言葉に、迷ってしまう頼朝は如何なものなのか(汗)。 しかも、大江広元に迷いを払ってもらう情けなさ(涙)。 今後、義経を追い詰めていくのは頼朝ではなく、北条のために画策する時政・政子親子と、鎌倉のために理を通そうとする広元になりそうですね。 今回は、久しぶりに悪巧み顔の法皇様が見れて嬉しかったです。 さすが法皇様、頼朝のやり方もお見通しで、ワル全開で魅力的でした。 久しぶりといえば行家叔父さんですが、相変わらずな感じでホッとしました。 いつものように、突然現れては掻き乱して去って行く(笑)。 でも今回は、尤もなことを言ってましたね〜。 義経のキレイ事発言に対する行家の反論には、思わず拍手でした(笑)。 今回の伊勢さん。 書くことがないくらいの出番の少なさ。 今まではセリフはなくても顔が映っていたりしたのに、本編終了2分前に登場というワースト1の出演時間。 あ、本編終了7分前にも登場し、伊豆頼兼に「何者!」と叫んでいました(笑)。 |
2005年10月2日放送 第三十九回「涙の腰越状」 今回も総集編というか長い回想場面が登場。 腰越状には奥州に着くまでかなり苦労してきたと書かれているのですが、このドラマの義経は苦労していないので、その部分を朗読する代わりに今までの映像を流したわけですね。 そういう意味では、「源平無常」の回の総集編と違って必要だったと思います。 もう少し短くても良いかな〜とは思いましたが(笑)。 しかし、改めて見直すと、タッキーの義経は凛々しくなりましたね〜。 成長する過程が映像として見れるという意味で、大河ドラマというのはスゴイと思います。 あと、腰越状をあんな風にアレンジするのはどうなんだろう?(汗) 今回は義経と弁慶のケンカと仲直りがメイン。 今までの義経なら大姫のために会いに行きそうなのに、行かないと言い出すのでビックリ。 頼朝の仕打ちがよっぽどショックだったのか、今回の義経は今までとは違いましたね。 大姫を助けることよりも、頼朝に許してもらうことの方が大事な義経。 そんな義経に対する弁慶の意見は、視聴者の意見でもあります。 もっと早く言ってやれよとも思いますが、融通の利かない義経が相手だから無理かな〜(笑)。 頼朝を兄として慕っているのは間違いないですし、見ているこちらもそんな気持ちに応えてもらえない義経が不憫です(涙)。 伊勢さん達の「弁慶謝れ」は子供みたいで可愛かったですが(笑)、暇請いを申し出る弁慶は可哀相でした。 弁慶を除いた郎党の会議は面白かったです。 皆、義経が融通の利かないと解ってるんだ〜(笑)。 千鳥宅で泣いてる弁慶は、親に叱られた子供みたいで可愛かったです。 でも、弁慶が義経と仲直りできて本当に良かった。 やはり、義経主従は仲良く明るいのが一番です。 頼朝と対面した宗盛ですが、問われたことを清宗に答えさせ、やっと口を開いたと思ったら助命嘆願。 案の定、重衡と比べられちゃって気の毒です。 宗盛らしくて好きですが(笑)。 我が子可愛さに義経と大姫を会わそうと考える政子は、義経と会うことで大姫の気鬱が治った場合、頼朝に義経を許すよう進言するつもりだったのでしょうか? 父親に鬼の如きと言われる政子が、我が子のこととなると単なる母親になるのは自然ですが、応じなかった義経を逆恨みするのは如何なものか(笑)。 「許せぬ」と言う政子、すっごく怖かったです(汗)。 今回の伊勢さん。 今回は出番もセリフも多くて嬉しかったです。 仲間や義経を心配するところが、伊勢さんらしくて良かった〜(涙)。 千鳥に「黙れ、カニ」と言われて、無言で喜三太に慰めてもらっている伊勢さんはとっても可愛かったです(笑)。 |
2005年10月9日放送 第四十回「血の涙」 久々に濃い内容の回でした(笑)。 中井頼朝は本当に異色ですね。 義経からの腰越状を読もうとしてやめてというのも、腰越状を読んで涙を流すというのもかなり驚きました。 頼朝が腰越状を読んで泣くって、私の中では考えられなかったです(汗)。 でも、中井貴一さんの頼朝は良いですね〜。 中井頼朝が主役の「頼朝」が見たくなりました(笑)。 頼朝のことを良く解っているだけでなく、自分の思い通りに進める方法まで知っていて、ちゃんとその通りに物事を進行させる政子の凄さにも驚きました。 頼朝は政子の手のひらの上にいる状態ですか? 恐るべし北条政子(笑)。 北条家があったから頼朝は平家を滅亡させることができたけど、その北条家があった為に頼朝の源氏は滅んだ。 そういう意味では政子だけでなく北条家も恐るべしなのでしょうが、時政と義時はイマイチ恐ろしさが足りません(笑)。 今回大活躍の大江広元ですが、松尾貴史さんの大江広元は好きです。 頭がキレるだけでなく分別もあって人の心も読めるできた人物だけど、それが鼻につくイヤミな人物ではなく淡々としている感じが良いです。 扉から顔を覗かせて様子を見る宗盛には笑いました。 清宗が前回今回と、父親と違って良くできた嫡男になっていたのは淋しかったです。 それに比べ、宗盛は宗盛のままでいてくれて嬉しいです。 「幻は時として人を食い殺す」は名言(涙)。 主役の義経ですが、自分は鎌倉には要らない人間かもと解っているのに、まだ頼朝を求めているところが不憫でした。 平泉へ行けば良いのに、頼朝に疑われるとまだ頼朝の目を気にしているし・・・。 義経のことだけを思っている弁慶達も不憫でした。 義経の「我ら主はなく」という発言は、自分のことのみですよね。 郎党にとっての主はずっと義経1人だけだし、頼朝から離れようがそれは関係ないのですから。 義経が物事を深く考えられないというのは、ずっと描かれてきたことですが・・・(汗)。 時政から頼朝の命令を聞かされた後の義経は、ただただ可哀相(涙)。 握り拳だけで義経の怒りや悲しみを表現していたのは、巧いな〜と感心しました。 義経がショックで自害するのではと心配する伊勢さんと、義経の思いが届かなかったことに悔し泣きする弁慶の対比も。 郎党は 沙汰待ちの時間を利用して、内職までするとは!(笑) 籠を作ったり仏像を彫ったりと、かなり手先が器用な郎党は本当にどこでもやっていけますね〜。 弁慶と千鳥の別れは、見ていて辛かったです。 弁慶に「行け」と言う千鳥の健気さには、思わず涙でした。 今回の伊勢さん。 義経主従の出番が多いと、伊勢さんの出番とセリフも多くて嬉しいです。 郎党に謝る義経に対して怒る伊勢さん、良かったな〜。 マジになってる伊勢さんを次郎がからかい、伊勢さんもそれにのって明るい雰囲気にするところも。 雨の中、義経主従がそれぞれ時間を過ごす場面で、伊勢さんが繕い物をしていたのには笑いました。 まるでお母さんだよ(笑)。 次回は、いよいよ本当の意味での平家滅亡ですね〜(涙)。 |
2005年10月16日放送 第四十一回「兄弟絶縁」 ついに今回で平家滅亡(涙)。 ということで、今回の主役は宗盛と重衡。 最後まで宗盛は宗盛のままだったのが嬉しかったです。 鎌倉からの沙汰にビクビクしていたり、自分ではなく我が子の命請いといっても、最後まで諦めが悪いところが宗盛らしくて良かったです(笑)。 考えれば、宗盛の屈折した思いは、全て父親の愛情を求めているが故なんですよね〜。 ストレートに肉親の愛情を求める義経とは、表現方法が違っても解り合える部分があったのかもしれません。 デキは悪くてヘタレなんだけど、最期まで憎めない宗盛でした(涙)。 あの屏風は確か吉次の家にあったと思うのですが、この先また出てくるのかな〜。 清宗はできた嫡男として、知らないうちに亡くなっていたのが不憫でした。 今回のもう1人の主役の重衡。 ヘタレ宗盛に対して、このドラマの知盛と重衡の格好良いこと(笑)。 重衡と輔子の夫婦愛は41回目にして初めて描かれたわけですが、それでも2人の別れには泣いてしまいました。 これまでに1回でも知盛と明子のような夫婦の描写がこの夫婦にもあれば、もっと感動したと思います。 前回、義経のことであんなに心を乱していた頼朝とは別人のような今回の頼朝(笑)。 義経の反撃を怖れるなら、もっと上手い対処の仕方があったと思うんだけど・・・(汗)。 疑心暗鬼で義経を敵対視する頼朝として描くなら、今後はそういう頼朝で進めていってほしいです。 久々に登場の盛長ですが、義経への態度が怖い怖い(笑)。 頼朝から義経の態度をチェックしてくるよう言われてきたんでしょうが、今まで割りと良い人のイメージがあっただけに怖さも増します。 その盛長にチェックされている義経ですが、そのことに気付き宗盛の処刑時に感情を出さないようにしていた場面は、義経の感情が伝わってきて良かったです。 暫く一緒にいて情が湧いたのか、喜三太たちが宗盛の処刑に泣いていたのも見ていて辛かったです。 今回ついに頼朝との決別宣言をした義経ですが、今頃かい!というツッコミを入れたい気が・・・(笑)。 弁慶たちの「その言葉待ってました!」という態度には、笑ってしまいました。 利害関係抜きの従者が何名もいるという点で、義経は頼朝よりも幸せだな〜と思います。 鎌倉の御家人と違って、伊勢さんたちの義経に対する思いは、自分の所領や名誉を求めない無償の愛ですものね(涙)。 ところで、義経主従は歩いて京に帰ったの?(笑) 今回は、義久の毛皮が復活していたり、法皇様が義経が都にいなくて淋しがっていたりと、笑える小さなポイントがあって嬉しかったです。 今回の伊勢さん。 またもやセリフ無しかと思ってハラハラしましたが、最期にちょっとだけどセリフがあって良かったです(涙)。 次回以降は今回よりも活躍するでしょう。・・・多分(笑)。 |
2005年10月23日放送 第四十二回「鎌倉の陰謀」 オープニング前の「あなたはもう御家人ではありません」の印に笑い、クレジットの脚本家が2人になっているのに驚きながら始まった今回。 しかし、最期に向けてこちらのテンションがどんどん下がっていくのは、内容のせいなのか、ドラマの出来のせいなのか・・・(汗)。 前々回は迷い、前回は決然としていて別人のようになっていた頼朝ですが、今回はまた迷う頼朝に戻っていました。 今更、義経に情の脆さを弁えろと言ったって意味無いのにね〜(笑)。 いつもの頼朝を囲んだ会議に今回は景時も参加していますが、それだけで雰囲気が変わるのはさすがです。 このドラマの景時は、今までのような嫌な人物ではないですね。 北条家の人々に比べれば可愛いもんです。 常に朝廷や法皇を気にする広元と、何としても義経を抹殺したい時政の構図は面白かったです。 今回も怖い政子さん。 頼朝と2人きりの暗い部屋で、穏やかに囁くように義経抹殺をそそのかす政子の怖いこと! 政子に手の届かない痒いところを掻かれたら、それだけですまないから嫌だよね〜(笑)。 兄が弟を殺そうとすることは歴史上に結構ありますが、政治の為ではなく北条家安泰の為にというのが見ていて気が滅入ります(涙)。 義経を前にした法皇様はとっても優しく良い感じなのに、妖怪3人組になると途端に悪い顔になるところがスゴイです。 史料では、頼朝が平家追討の功績によって壇ノ浦の合戦後に義経を伊予守に推挙したのですが(任じられたのは腰越から戻った時)、今回の被災した人々を救った褒美として法皇が伊予守を任じたというのは、巧い使い方だな〜と感心しました。 久々に登場のうつぼですが、結婚したと思ったのも束の間、もう未亡人に。 1人で生きていく決心は健気で立派ですが、喜三太の気持ちにも気付いてあげて欲しいです。 いや、そんな余裕はないと思うけど、うつぼを思う喜三太が不憫で・・・(涙)。 郎党の作戦会議は、相変わらずの説明劇場で笑ってしまいました。 皆で喜んだ後すぐ沈黙する郎党にも(笑)。 弁慶は腰越から、郎党の1人から脱出して義経の参謀になってしまいましたね。 それが本来の義経の話の弁慶なのですが、何となく淋しいです(涙)。 久々にセリフのあった正室の萌さんですが、すっかり義経の正室の態度になっていて驚きました。 またも出てきた行家おじさん。 この人ってトラブルメーカーだけど、言ってることは正しいんですよね(笑)。 見ていて憎めないし、義経が反論できないところを的確に突いているのに、胡散臭いので義経に信用してもらえないという大杉さんの行家は素晴らしいです。 最期に映った六平さんの土佐坊昌俊が良いカンジで、次回がとても楽しみです。 今回の伊勢さん。 子供といえば伊勢さんということで(笑)、被災した子供に向ける伊勢さんの笑顔に癒されました。 景時を「たった今、わしが討ち取る!」なんて血気盛んなセリフがあってビックリです。 なんか、いつの間にかちゃんとした武士になってるんですね〜(涙)。 予告で伊勢さんの格好良い殺陣が見れて嬉しかったです♪ |
2005年10月30日放送 第四十三回「堀川夜討」 今回は久しぶりに面白かったです(笑)。 壇ノ浦の合戦後の数回、こういう展開だったらどんなに良かったか・・・(涙)。 今回の主役は、六平直政さん扮する土佐坊昌俊。 オープニング前の解説でも言っていましたが、この人、義経のお父さんの郎党の金王丸説が結構有名ですよね。 確か義朝が殺されて、その後密かに都に戻り常盤と義経たちを連れて逃げたとか、堀川夜討で義経が土佐坊を処刑した後に、自分を連れて逃げた金王丸と知って号泣するとかいう話もあった気がします。 六平さんは土佐坊のイメージにピッタリ! しかし、湛増役の原田芳雄さんといい今回の六平さんといい、1回だけのゲストのキャスティングにもかなり力が入っていますね〜(汗)。 土佐坊と弁慶の最初のやり取りは、どちらも笑顔で腹の探りあいという感じでワクワクしました。 そして、今回のメインの土佐坊による夜討ち。 義経の殺陣の凄さはもちろんですが、弁慶も長刀ではなく刀なので本領発揮。 伊勢さんや次郎も大活躍で、義経主従は強過ぎです(笑)。 戦いながら、次郎が三郎を気にかけ、喜三太が三郎を助け、三郎も喜三太を助ける。 郎党は戦闘能力だけでなく、結束力も強いというのが良く解る場面でした(涙)。 完全武装して良いタイミングで現れ、偉そうにして美味しいとこ取り状態で帰って行った行家には笑いました。 一体、何しに来たんだよ(笑)。 でも、今回の行家は策士として頑張っていて、嬉しかったです。 義経に従う武士が集まらなかったのも、行家が説得に回ったからと思えば妙に納得できるし(実際は違いますが)。 土佐坊の母親の話はちょっとウルっときましたが、母親のためとか他に名乗りがなかったと強調するのは、義経が良い奴で恨まれていないのに狙われた悲劇の人だというのを描くためでしょうか。 結局、土佐坊も悪い人じゃないということになり、このドラマはよっぽど悪い人を描きたくないのかなと思います。 さて、主役の義経ですが、「頼朝」と呼び捨てにし、早々と頼朝追討の院宣を願い出たのには「おおっ!」と驚きました。 でも、その後、またいつもの悩める義経に戻ってガックリ(笑)。 今回は静御前相手にいろいろ弱音を吐いていましたが、義経は本当に「新しき国」の話をするのが好きですね〜(汗)。 郎党たちは新しい国を求めているのではなく、義経の行くところに付いて行きたいという気持ちだけなんですよね。 どんな国でも、義経のためなら平気な郎党たち。 義経って、静御前は解っているそういうところを、実は解ってくれていないんですよね。 悪人として描かれないために、逆に見ていてイライラする頼朝(笑)。 今回の頼朝の「もはやこれまで」には、笑ってしまいました。 頼朝さん、暗殺者を送っておいてそれはないって!(笑) 結局、自分は討ちたくないけど、義経が反旗を翻したから仕方無しにというスタンスなんですね。 悩むフリして、実は義経が墓穴を掘るのを待っていたのだったら、それはそれで凄いけど(笑)。 義経の兵が少なくて勝ち目がないと解かり、急にオタオタする法皇はとても可愛かったです。 対して、動じない知康は格好良かった〜。 久しぶりに登場の朱雀の翁と烏丸。 烏丸の「ぷーっ!」が見れたのは嬉しかったですが、烏丸に盗賊の後を付けさせて、朱雀の翁はあの後どうしたのでしょうか? 烏丸が戻ってくるまで、道の真中で待ってたのかな〜(笑)。 前回今回と、急に萌の出番やセリフが増えましたが、もうすぐお別れというお約束? しかし、様子を窺っているのを、当人の萌に気付かれてしまう伊勢さんたちって・・・(笑)。 次回は天狗様が再登場するし、義経主従の殺陣もあるし、またまた楽しみです。 今週の伊勢さん。 今回はもう殺陣の場面に尽きますよね♪ 片手に太刀、片手に鞘の二刀流擬きで、すっごく格好良かった〜(涙)。 夜襲に、1番最初に気付く伊勢さんも格好良かったです。 ラストで都を去ると義経が告げた時に、1人だけ黙って義経を見つめる伊勢さん。 「おおー!」とも言わず黙っているのが、ステキだな〜と思いました。 |