冬期湛水水田に集まる人間たち

記録:平成15年6月 2日
掲載:平成15年6月10日
志波姫町の農家 菅原 

 不思議と言うか、物好きと言うか、まあ自然環境に興味を持つのは悪いことではないんでしょうが、それにしても冬期湛水水田というのがそんなにそんなに珍しいのか。
 俺が冬季湛水水田を始めてからいろんな人達が俺の田んぼにやってきた。役人、学者、渡り鳥の観察家。それと、俺以外にも冬期湛水水田を試みている農家もいる。宮城県の迫町にも、河南町にも・・・それ以外にもいるらしい。
 そんな物好きというか、俺もその一人になるわけだが、そういう人達が集まって会合を開いた。場所は迫町の新田という場所にある「クンペル」。居酒屋みたいな喫茶店みたいな、農家レストラン。
 この店の名物の鴨肉とナマズの煮付けを食いながら、俺達は話しあった、冬期湛水水田について。
 大したもんだと思うのは学者の先生で、東京からわざわざ宮城の片田舎まで来て冬期湛水水田に関するいろんな問題点を話してくれる。 さすがに学者だけあって内容が高度で、途中から話しについていけなくなったが、それでもいろいろ話しを聞かせてもらった。
 おなじ宮城県の河南町からは、俺と同じ冬期湛水水田を試みている遠藤氏もかけつけてくれた。彼とはこれからもいろいろ情報交換ができそうだ。それと隣り町の寿司屋のおやじも同席していて、炭素繊維という水を浄化する魔法のひもみたいのを熱心に解説してくれる。いろんな人達が集まるからヒントも多い。
 半信半疑で始めた冬期湛水水田だが、こういう仲間達が集まり、同じ話題で盛り上がるのは悪くない。こういうのが発展すると今はやりのNPOになったりするのかなとも思った。
 これで冬季湛水水田の稲が順調に生育してくれればもんくはない。
ないけれど・・・まあ期待していてください、といったところでしょうか。

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