移動年計は、移動を省略して、年計、又、移動累計とも言います。
私は、年計、移動年計と言っています。
例えば、売上に関する移動年計だと、売上年計又は、売上移動年計と言います。
移動年計は、一年間分の数字を、1ヶ月ずつ移動して計算したものです。
移動年計の計算方法は、
売上で移動年計を計算すると
平成25年3月の売上年計=(平成24年4月〜平成25年3月の12ヶ月分の売上累計)
平成25年4月の売上年計=平成24年5月〜平成25年4月の12ヶ月分の売上累計
=(平成24年4月〜平成25年3月の12ヶ月の売上累計)−平成24年4月の売上+平成25年4月の売上
=平成25年3月の売上年計+(平成25年4月の売上−平成24年4月の売上)
=平成25年3月の売上年計+前年同月との差額
平成25年5月の売上年計=平成24年6月〜平成25年5月の12ヶ月分の売上累計
=平成25年4月の売上年計+(平成25年5月の売上−平成24年5月の売上)
=平成25年4月の売上年計+前年同月との差額
=前月の売上年計+今年と前年の同月の差額
のように、計算します。
下の図を参考にして下さい。
毎月の移動年計は、
前月の売上年計+今年と前年の同月の差額
で計算されます。
移動年計の本質は、毎月、今年と前年の同月を比較していることにあります。
前年と今年の同月を比較して、下がっていると売上年計は下がり、上がっていると売上年計は上がります。
その差額も 、1年12ヶ月の売上に対するものですから、差はごく僅かになります。
従って、これを、グラフにすると傾きはゆるやかな上り下りになるのです。
毎月、前年と今年の同月を比較していますから、常に、上下に反応するようになっているのです。
移動年計では、スポット的に起きる変動は消せません。
スポット的に起きる変動とは、例えば、雑誌やTVで報道され、一時的に売上が上昇するようなケースです。
それでも、移動年計は、一年分の売上ですので、スポット的な変動は、一年分の売上と比べると変動幅は、小さなもので、事態の判断ができなくなるようなことはありません。