新 川 風 景 (新川と産業

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項番毎に月単位で1年かけて取材予定です。
1月:やちよ農業交流センター 2月:道の駅・ふるさとステーション 3月:最後の釣堀 4月:新川沿いの梨園
5月:新川沿いの牧場 6月:農業用揚水ポンプ場 7月:水田と土地改良碑 8月:農業用水門
9月:実りの稲穂 10月:どーんと祭り&収穫祭 11月:河川魚料理店 12月:はばたけ若人
 
4月:新川沿いの梨園
 八千代の梨と言えば千葉県でも味は一番だろう。なぜなら、梨で有名な鎌ヶ谷・白井・船橋などでは梨の加工品を出しているが、八千代では加工品は見当たらない。その上、市内の店舗でさえ八千代の梨は見当たらず、やっと見つければ、箱の表示は「千葉の梨」の表示であった。要するに、八千代の梨は宅配便や街道の即売所のみで完売してしまうようである。すでにお客様が付いている証しだ。
 梨園は村上地区が主で国道16号や龍ヶ崎線沿いの梨街道沿いに多い。新川沿いの梨園は城橋・宮内橋間の新川左岸にある一箇所のみである。左写真がその梨園で新川千本桜や新川水面が見えるだろう。写真奥の高層ビルは新川対岸の八千代中央駅付近のビルである。写真一杯に広がる梨の花が丁度満開の時期で見事であった。
 八千代市の田畑の分布をみると、畑は高台、水田は新川や桑納川などの河川沿いの低地に分布している。水田は水を張ることで高台は適さず川沿いの低地にあるのは自然の成り行きだ。では何故ここだけが梨園になったのかは、やはり地形を見て頂ければあきらかだ。高台が新川にもっとも張り出しており、高台は梨園で、その梨園が斜頚づたえに張り出したら新川という訳の様だ。
 私がお付き合いさせて頂いている梨園の主は年賀状はもちろん、梨のシーズンになると収穫時期の案内状を送ってくる。注文に行くと前年度の配送先をプリントした注文書をパソコンで打つ出してくる。送り先の梨にはどんな肥料を使っているかなどを書いたお便りが入っている。贈っている知人や友人は「○○○の梨」届いたよ。という。八千代の梨ではない。梨園の名前でいうのである。まさしく生産者と消費者との「ふれあい」が出来ている。
 昨年の10月、町内会が農業センターで「芋ほり」を実施した。芋づるを刈っている方、黒ビニールを剥いでいる方の2名が作業についていた。何の言葉を交わすことなく「芋ほり」は終了した。
 道の駅と似通っている農業センターの建設では似通っている設備や八千代橋に隣接する橋の建設問題でマスコミを騒がせたが、建物や橋ではなく梨園のような心が大切なのだろう。少子化ならせめて負債だけは子供達に残さないようにしたいという民意に議員は真剣に耳を傾けるべきであろう。(4月12日 取材)

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